1970年　A５判　ソフトカバー　P340　全体に経年によるヤケ、少汚れ、僅反り　正誤表付

“多木・中平・森山・高梨の写真家と詩人岡田隆彦、ジャーナリスト天野道映の共同作業による、優れて先駆的なレアリテの探究。”（宣伝文）

「Predict」と題する文章（思索や論考的文章の断片、対談など）6篇と、「Provoke」と題する写真（モノクロ）の章5篇を交互に収録する。

“……そもそもの出発は同人誌 「プロヴォーク」に集まる私たち五人（多木、森山、高梨、岡田、中平）が「プロヴオーク」内外でやり、書いてきたことをひとまず未完のまま、外に出してみようということだった。出来あがったものを見ると、たしかにこの一点だけは（プランのめまぐるしい変貌にもかかわらず）変わらず、未完の断片の集積となった。結果的には文章中心のものになったが、それらはいわゆる「映像論」や「言語論」といった体系的なものではない。だからここに写真とは何か、映像とは何か、言葉とは何か、という設問への用意された回答を求めて下さった読者は恐らく失望されると思う。実は回答などはない。ここにあるのは各人が日々を生き、思考したその生の描く痕跡しかない。……”（本書巻末「あとがき」より）

目次：
Predict1　写真に何が可能か（多木浩二）
Provoke1　（中平卓馬）
Predict2　生ける現在　―ことばと肉体に関する覚書（岡田隆彦）
Provoke2　（森山大道）
Predict3　〈対談〉写真という言葉をなくせ（中平卓馬、森山大道）
Provoke3　（高梨豊）
Predict4　眼と眼ならざるもの（多木浩二）
Provoke4　（多木浩二、森山大道）
Predict5　「事実」と「映像」（天野道映）
Provoke5　（多木浩二）
Predict6　リアリティの復権（中平卓馬）

あとがき