昭和59年 四六判 P353 帯およびカバー少イタミ、背少ヤケ 表紙上端僅縛り跡 天少汚れ 裏遊び紙少剥がし跡
“明治17年、青年鴎外を直撃した西欧芸術との出合い!!
文豪 森鴎外の人間像が、その芸術観、美学を主題に浮彫りにされる。”(帯文)
目次:
第一章 ドイツ時代の鴎外と美術
{1 出発/2 青春謳歌―『独逸日記』/3 ベルリン時代と美術館/4 帰国}
第二章 鴎外の西欧美術観
{1 ドイツ美術/2 イタリア美術―ミケランジェロとラファエルロ/3 オランダ、フランス美術/4 イギリス美術/5 「椋鳥通信」の中の美術}
第三章 ハルトマン的美術批評
{1 ハルトマン美学への関心/2 「外山正一氏の画論を駁す」/3 美術論/4 ハルトマンの影響/5 裸体画論}
第四章 ドイツ三部作
{1 ドイツ・ロマン主義的色彩/2 『うたかたの記』―ミュンヘンの愛と悲惨/3 『舞姫』―ベルリンの狂態/4 『文づかひ』―ドレスデンの宴}
第五章 鴎外と明治美術会
{1 文武両道のドイツ文化/2 東京美術学校講師時代/3 油画展覧会批評/4 原田直次郎の「騎龍観音」/5 上野公園の油画彫刻展覧会/6 彌生館の油画彫刻会/7 明治美術会解散}
第六章 鴎外と白馬会
{1 白馬会の優位を疑う/2 鴎外、樗牛の絵画論争/3 吉岡芳陵への反論/4 「南派原委」の西洋美術/5 第一回白馬会評}
第七章 鴎外と原田直次郎
{1 直次郎の訃報/2 回想のミュンヘン時代/3 エクステル『或る日本人の肖像』/4 直次郎のロマンティシズム/5 体験的審美感/6 原田の貧困生活/7 原田直次郎記念会の開催}
第八章 鴎外と装幀画家たち
{1 『明星』を支えた洋画家/2 美術審査委員/3 『スバル』と鴎外/4 鴎外作品の装幀/5 中村不折への遺言}
終章 鴎外の自由と美の認識
{1 美と調和と西欧的教養/2 鴎外のResignation/3 漱石と鴎外の相違}
あとがき
参考文献