勾玉　水野祐　学生社

昭和44年初版　四六判　P225　帯背折れ跡、ヤケ　カバースレ、背ヤケ大、上端少イタミ　小口時代シミ

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昭和44年初版　四六判　P225　帯背折れ跡、ヤケ　カバースレ、背ヤケ大、上端少イタミ　小口時代シミ

“勾玉とはいったい何なのか。
その謎を求めて、勾玉の原産地である出雲玉造を調査し、そこで永々と伝えられてきた攻玉技術をさぐりながら、勾玉の謎にせまる。
鏡が日神の神霊の憑代とすれば勾玉は月をシンボルする像をあらわし、月を読みとることが生活のもっとも必要な条件であった古代航海者たちの間にひろまった信仰ではなかったろうか。
著者は古代航海者-月の信仰-日本海沿岸の生活圏-蒼海原の色と青い月の色-鮮緑・深緑の色調のヒスイ・碧玉-半月形の硬玉大珠-新月形の硬玉勾玉-北陸・山陰の勾玉工房の分布などの系列をたどりながら、勾玉の謎を解く鍵を追求する。”（カバー袖紹介文）

目次：
一　出雲玉造への旅
　｛初めて訪れたころの出雲玉造／その頃の玉湯町／玉作遺跡の調査／新宮さんのめのう細工店／新宮さんの店を訪ねる／出雲玉造の攻玉／忘れられない話／手に入れた玉作り工程のセット／新宮家の家柄／戦火をかいくぐって／研究の火は消えず／水野社長再び出雲へ乗り込む／うれしかった昔ながらの出雲／レジャーブームと遺跡の保存｝

二　玉のいろいろ
　｛勾玉の謎／装身具としての玉／佩玉の慣習の起り／形からみた／玉の種類／質からみた玉の種類／色調からみた玉／玉の起源出雲の玉作品｝

三　三種の神器と勾玉
　｛三種の神器についての三説／皇位のシンボル説／ヤタノカガミ／アメノムラクモノツルギ／太刀か剣か／フツノミタマ／ヤサカニノマガタマ／神器としての勾玉／三種の神器二種説／三種の神器と勾玉／三種の神器のそもそもの意味／天岩戸神話／古代人の太陽への憧れ／月読命と死者の世界／三首の神器の確立／勾玉は月神のシンボル／古代中国の五行思想／月神信仰の発生／勾玉から化生した女神｝

四　神の湯と玉を作った人々
　｛神の湯と玉作り／玉造温泉の由来／忌部の里／聾唖児の伝説／出雲国造の潔斎／出湯による潔斎／「湯の神」の信仰／忌部神戸の範囲／忌部氏のこと／出雲国造の補任式／出雲における玉作部の分布／出雲は玉の中心地／ミホギ玉のもともとの意味／出雲の御祈玉と玉作部｝

五　驚くべき出雲玉造の攻玉技術
　｛出雲玉造の攻玉術／花仙山の原石／現代玉造の攻玉術／アクセサリーとしての勾玉／出雲古代の玉作部の攻玉術／古代の玉磨砥石／古代人の穿孔技術の謎｝

六　出雲の古代攻玉遺蹟
　｛古代出雲の玉作遺蹟／出雲石の原産地花仙山／出雲の玉作遺蹟／出雲の玉作遺蹟の特殊性／玉作部の神／櫛明玉命の社／玉作山は花仙山／碧玉の勾玉と出雲の玉作部｝

七　勾玉の道
　｛勾玉と日本人／勾玉の起源／石器時代勾玉／勾玉の獣牙起源説／硬玉の勾玉／穿孔の謎／中国のヒスイ／原石輸入のルートの謎／日本産の硬玉／日本産硬玉と石器時代勾玉／驚異の金冠塚／黄金の宝冠／ひろがる勾玉の分布圏／朝鮮の勾玉／弥生時代の勾玉と交易品／『魏志倭人伝』の勾玉／古墳時代の勾玉／石器時代と古墳時代の勾玉／碧玉勾玉の登場｝

八　謎の勾玉
　｛出雲の忌部の玉作部／ヒスイの女王国／輸出した硬玉勾玉／勾玉の源流／謎の勾玉｝

参考文献