昭和49年初版 A5判 P666+索引・文献目録P66 函ヤケ、角スレ、函口イタミ 本体小口ヤケ、時代シミ 付録紙片『堀一郎氏を偲ぶ』付
目次:
序言
第二仏語版への序
日本語版への序
訳者覚書
第一章 概説 成巫方法=シャーマニズムと神秘的天職 {アプローチ/シャーマンの能力の授与/西シベリアおよび中央シベリアのシャーマンの補充/トゥングース人におけるシャーマンの補充/ブリヤート人とアルタイ人におけるシャーマンの補充/シャーマンの能力の世襲的伝達とその獲得への探求/シャーマニズムと精神病理学}
第二章 イニシエーション的疾病と夢想 {疾病―イニシエーション/ヤクート・シャーマンのイニシエーション的エクスタシーと幻覚/サモエード・シャーマンのイニシエーション的夢想/トゥングース人、ブリヤート人、その他におけるイニシエーション/オーストラリアの呪術師のイニシエーション/オーストラリア、シベリア、南アメリカその他の比較対照/南・北アメリカ、アフリカ、インドネシアにおける儀礼的解体/エスキモー・シャーマンのイニシエーション/おのれの骸骨の観照/部族のイニシエーションと秘儀社会}
第三章 シャーマンの能力の獲得 {シャーマンの起源に関するシベリアの神話/ゴルディ人とヤクート人におけるシャーマンの選び/ブリヤート人、テレウート人における選び/シャーマンを守護する女性の霊/死者霊の役割/「霊を見るということ」/補助霊/「秘密の言葉」―「動物の言語」/北米におけるシャーマン的能力の探索}
第四章 入巫儀礼(イニシエーション) {トゥングース族と満州族における入巫儀礼/ヤクート人、サモエード人、オスチャーク人における入巫儀礼/ブリヤート人の入巫儀礼/アローケーニア人のシャーマンの入巫儀礼/儀礼的な木登り/カリブ族のシャーマンの天界旅行/虹による上昇/オーストラリア人の入巫儀礼/上昇儀礼の他の形態
第五章 シャーマンの衣裳と太鼓のシンボリズム {諸言/シベリアの衣裳/ブリヤート人の衣裳/アルタイ人の衣裳/シャーマンの鏡と帽子/鳥を用いるシンボリズム/骸骨のシンボリズム/骨からの再生/シャーマンの仮面/シャーマンの太鼓/世界中の儀礼衣裳と呪的太鼓}
第六章 中央および北方アジアにおけるシャーマニズム 〔その一〕天界飛翔と冥界下降 {シャーマンの機能/「白」シャーマンと「黒」シャーマン=「二元的」神話の問題/馬の供犠とシャーマンの天界上昇(アルタイ語系人)/バイ・ユルゲンとアルタイ・シャーマン/地下界への下降(アルタイ語系人の)/魂の導き手としてのシャーマン(アルタイ語系人、ゴルディ人、ユラーク人)}
第七章 中央および北方アジアにおけるシャーマニズム 〔その二〕呪術的治療、魂の導き手としてのシャーマン {魂の呼び出しと魂探し―タタール、ブリヤート、カザク・キルギス人の場合/ウゴール人とラップ人とにおけるシャーマンの巫儀/オスチャーク人、ユラーク人、サモエード人における巫儀/ヤクート人とドルガン人とにおけるシャーマニズム/トゥングース人とオロチョン人におけるシャーマンの巫儀/カギール人のシャーマニズム/コリヤーク人における宗教とシャーマニズム/チュクチ人におけるシャーマニズム}
第八章 シャーマニズムと宇宙論 {三つの宇宙域と世界柱/宇宙山/世界木/神秘の七および九/オセアニアの宗教におけるシャーマニズムと宇宙論}
第九章 南・北アメリカのシャーマニズム {エスキモーのシャーマニズム/北米のシャーマニズム/北米のシャーマンの巫儀/パヴィオツォ族のシャーマンの病気治療/アチョマウィ族のシャーマンの巫儀/冥界下降/秘儀講とシャーマニズム/南米のシャーマニズム―多様な儀礼/シャーマンの病気なおし/アメリカ大陸におけるシャーマニズムの古さ}
第十章 東南アジアとオセアニアにおけるシャーマニズム {セマング族、サカイ族およびジャクン族におけるシャーマン的信仰と技術/アンダマン諸島とニコバル諸島におけるシャーマニズム/マライのシャーマニズム/スマトラのシャーマンと司祭者/ボルネオとセレベスにおけるシャーマニズム/「死者の舟」とシャーマンの舟/ダヤク族における他界遍歴/メラネシアのシャーマニズム/ポリネシアのシャーマニズム}
第十一章 印欧系諸族におけるシャーマンのイデオロギーと技術 {諸言/古代ゲルマン人のエクスタシー技術/古代ギリシア/スキタイ人、カフカス人、イラン人/古代インド―上昇の儀礼/古代インド―呪的飛翔/苦行と加入礼/インドにおける「シャーマン的」シンボリズムと技術/インドの先住民におけるシャーマニズム}
第十二章 チベット、中国および極東におけるシャーマンのシンボリズムと技術 {仏教、タントラ教、ラマ教/ロロ族におけるシャーマニズム的宗教実践/モソ族のシャーマニズム/中国におけるシャーマンのシンボリズムと技術/蒙古、朝鮮、日本}
第十三章 相似せる神話、シンボルおよび儀礼 {犬と馬/シャーマンと鍛冶屋/「呪的灼熱」/「呪的飛翔」/橋と「難径」/梯子―死者の道―上昇}
第十四章 結論 {北アジアのシャーマニズムの形成}
エピローグ
訳者あとがき
「シャーマニズム」文献目録・邦語文献目録
索引
付録『堀一郎氏を偲ぶ―仙台を訪れた思い出―』(M・エリアーデ)