1997年Ａ５判　P451＋索引ほかP19　帯スレ　カバー僅クスミ、背少ヤケ、上端少イタミ

“20世紀の演劇史に書き換えを迫る衝撃の決定版評伝
メイエルホリドとの関係。芸術座の矛盾と変容。スターリンとの葛藤…。旧ソ連崩壊後の新資料を駆使して、隠された真実がいま明かされる。”（帯文）

“チェーホフやゴーリキー作品の初めての演出家として、モスクワ芸術座の共同創立者として、「スタニスラフスキー・システム」の考案者として、今なお世界の演劇人を触発してやまないスタニスラフスキー。しかしその人物像は、いまだ謎に包まれている。
　「宿敵」メイエルホリドとの真の関係。芸術座運営の矛盾と変容。自伝『芸術におけるわが生涯』出版の経緯。スターリンとの葛藤…。
　旧ソ連崩壊による新資料をもとに、隠されていた事実を明らかにし、スターリン時代につくられた像に書き換えをせまる。
　革命と強大な国家権力の波に洗われながらも、演劇が、真に力をもちえた時代。孤独に徹しながらも情熱をもって生きた演劇人の、生涯を伝える決定版評伝。”（カバー袖紹介文）

目次：
はじめに

第一部　モスクワ芸術座への道（一八六三-一九〇四）
　1　生家／2　少年俳優誕生／3　芸術・文学協会創立／4　ザクセン・マイニンゲン公一座／5　ダンチェンコとの出会い／6　モスクワ芸術座創設／7　第一回公演／8　チェーホフ登場／9　『三人姉妹』と新しい世代／10　『どん底』の成功と孤独／11　『桜の園』とチェーホフの死

第二部　スタニスラフスキー・システムの誕生
　12　メイエルホリド／13　最初の外国公演／14　演技の「文法」／15　演じる理由／16　システムの誕生／17　第一研究劇場《スタジオ》の日々／18　役の身体化／19　俳優スタニスラフスキーの挫折

第三部　一九一七年の革命とその後（一九一七-一九三八）
　20　ロシア革命／21　オペラの試み／22　アメリカ公演／23　『芸術におけるわが生涯』出版／24　革命と演劇／25　革命十周年と『装甲列車』／26　『オセロー』の失敗／27　スターリンからの手紙／28　国内幽閉と死

おわりに

訳者あとがき
主要参考文献
演目ならびに配役年表
索引