
2003年4刷 P210 カバーヤケ
「身体的苦痛と狂気の極限で生きた詩人にして前衛演劇の実践者アントナン・アルトー。本書はその最晩年の作品『ヴァン・ゴッホ 社会が自殺させたもの』と『神経の秤』『芸術と死』の3篇を収録。とくに『ヴァン・ゴッホ 社会が自殺させた者』は、同じく精神を病みつつ憑かれたように描き続け、ついに自殺した画家、そしてもっとも「卑属なもの」から「神話」を導き出した画家ゴッホを通して、絵画と絵画自身、おのれと己自身について問いつめた出色の評論であり、サント=ブーヴ賞を受賞した。他に初期の代表作2篇を併せ読むことにより、アルトーの驚くべき精神の生に一貫するものを浮かび上がらせる。」(カバー裏紹介文)
目次:
ヴァン・ゴッホ
序文
社会が自殺させた者
追記
追記
神経の秤
〔たしかに私は感じたのだ〕
私信
第二の私信
第三の私信
或る地獄日記の断片
芸術と死
ある種の不安の……
女占者への手紙
エロイーズとアベラール
明るいアベラール
毛のウッチェロ
力の鉄床
自動人形
家のガラス
巻末に訳註、あとがき、文庫版あとがきを収録