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2013年2刷 A5判 P279 カバー少スレ
19世紀末に起こった南洋探検ブームの経緯を辿り、小笠原諸島、南鳥島、尖閣諸島といった無人島、さらに太平洋へと日本人が進出したその大きな原動力がアホウドリの捕獲による一攫千金の利益にあったことを示す。
また、やがてその目的がアホウドリ捕獲から、肥料として利用される鳥糞 (グアノ)やリン鉱採掘・製糖その他の産業へ移り、さらに商業的な開拓から国家による武力進出へと突き進んだことにも言及する。
目次:
はじめに ―研究の足跡と分析視角
【第I部 アホウドリと日本人の無人島進出】
1 アホウドリを求めて ― 「南進」への行為目的
(1)小笠原諸島の領有とアホウドリ ―「南進」へのプロローグ
{(a)小笠原諸島の再領有/(b)小笠原諸島のアホウドリ}
(2)鳥島開拓とアホウドリ撲殺事業
(3)榎本武揚と玉置半右衛門を取り巻く人々
(4)海洋小説と無人島開拓 ―ユートピアの実現
(5)南洋ブームと日本人の北太平洋の認識
2 マーカス島から南鳥島へ ―発見から領有へ
(1)島の発見から日本領有へ
(2)南鳥島事件の発生と展開
(3)羽毛採取からはく製業、鳥糞(グアノ)・リン鉱採掘へ
{(a)羽毛採取事業の展開/(b)羽毛採取からはく製業へ/(c)鳥糞(グアノ)・リン鉱採掘へ}
〈小括〉
3 アホウドリと尖閣諸島
(1)尖閣諸島の調査と日本人の進出
(2)古賀辰四郎の尖閣諸島への進出過程
{(a)顕彰碑の碑文と尖閣諸島探検の信憑性/(b)ヤコウガイと古賀辰四郎/(c)尖閣諸島への進出 ―ヤコウガイからアホウドリヘ}
(3)尖閣諸島の産業の変遷と古賀村
{(a)アホウドリの激減と学術調査/(b)アホウドリからはく製業・カツオ漁業へ/(c)古賀村の形成と崩壊}
〈小括〉
4 羽毛輸出の拡大と鳥資源の減少
(1)羽毛とはく製鳥の輸出拡大
(2)鳥島の借地継続の曲折と官有地払い下げ
(3)鳥島大噴火と玉置半右衛門
〈小括〉
(4)アホウドリの減少から新たな島を求めて
5 幻の島 中ノ鳥島の発見と領有
(1)ガンジス島の発見から中ノ鳥島へ
(2)志賀重昂と幻の中ノ鳥島開拓
(3)幻の島の借地・開拓願書 ―権利獲得競争の果て
〈Iの総括〉
【第II部 バード・ラッシュと日本人の太平洋進出】
1 グアノ・ラッシュとバード・ラッシュ ―太平洋への日米の進出
(1)太平洋へのアメリカの進出 ―グアノ・ラッシュ
(2)太平洋への日本の進出 ―バード・ラッシュ
(3)『龍睡丸漂流記』とバード・ラッシュ
2 ミッドウェー諸島の借り入れと主権問題
(1)ミッドウェー諸島の借り入れ問題
(2)日本人の居住と主権問題
〈小括〉
3 北西ハワイ諸島における1904年前後の鳥類密猟事件
(1)アメリカ政府「鳥類捕獲禁止」を発令
(2)リシアンスキー島の鳥類密猟事件
{(a)救助された日本人の出身地と職業/(b)捕鳥・はく製鳥と賃金}
(3)その後の展開と「鳥類保護法」の発布
〈小括)
4 バード・ラッシュ ―鳥類密猟の構図と悲劇
(1)パール・アンド・ハームズ環礁での日本人漁夫救助の一件
{(a)事件と在ホノルル日本総領事館の対応/(b)日本国内の動きと横浜水上警察署}
(2)レイサン島における日本人密猟者拿捕の一件
{(a)事件の発生と遠洋漁業奨励法/(b)組織的な鳥類密猟の裏で/(c)官憲による調査と鳥類密猟事業の構図}
(3)バード・ラッシュの悲劇
{(a)ウェーク島の悲劇/(b)マリアナ諸島の労働者置き去り事件/(c)マリアナ諸島の日本人死亡事件}
〈�兇料躋隋�
【第III部 バード・ラッシュから無人島開拓へ ―大東諸島とその後の展開―】
1 南大東島の開拓とプランテーション経営 ―アホウドリからサトウキビへ
(1)探検から開拓へ
{(a)探検以前 ―無人島時代/(b)探検から開拓出願へ}
(2)開拓の進展 ―玉置商会時代
(3)独占資本の進出とプランテーション化の進展
{(a)東洋製糖の進出と大東島の払い下げ/(b)耕作法の進歩と大日本製糖との合併/(c)散村への展開}
(4)社会構造と植民地経営 ―会社時代
{(a)小作地細分化防止と社会階層/(b)小作地面積と分布の階層的特徴/(c)単一独占資本による植民地経営}
〈小括〉
2 北大東島における開拓とその後の展開 ―サトウキビ農業とリン鉱採掘
(1)遅れた開拓着手
(2)糖業生産と社会階層
{(a)糖業生産の展開と製糖法/(b)出身地と小作地面積}
(3)リン鉱採掘と鉱業空間
{(a)採掘事業の展開/(b)鉱区と採掘/(c)鉱業所と社会階層}
〈小括〉
3 ラサ島の領土の確定とリン鉱採掘事業
(1)探検から領土の確定へ
(2)「ドリからリン鉱採掘へ ―行為目的の転換
(3)リン鉱事業の進展とスプラトリー(南沙)諸島への進出
(4)リン鉱事業の終焉と単一企業島社会
{(a)リン鉱事業の縮小から終焉へ/(b)単一企業島社会と生活 ―鉱夫のライフヒストリー
〈小括〉
〈�靴料躋隋�
【第IV部 南洋の島々への進出から侵略へ ―アホウドリからグアノ・リン鉱採掘へ―】
1 台湾島北部の無人島への日本人の進出 ―出願文書を中心にして
(1)海鳥生息地と彭佳嶼への田部井重次郎らの借地出願
(2)依岡省輔らの借地願いと台湾総督府の決定
(3)その後の棉花嶼 ―グアノ・リン鉱採掘へ
2 東沙島への日本人の進出と西澤島事件
(1)東沙(プラタス)島への日本人の進出
{(a)東沙島への日本人の漂流と進出/(b)水谷新六の再渡航と遭難/(c)西澤吉治の東沙島進出 ――行動背景から開拓着手へ}
(2)台湾総督府による「プラタス島」の調査
(3)西澤島事件とその顛末
{(a)西澤島事件と対日ボイコット運動/(b)欧米列国の把握と清の対応/(c)賠償交涉 ―西澤島消滅へ}
〈小括〉
3 南洋群島アンガウル島への武力進出とリン鉱争奪
(1)南進論の高揚と南洋群島
{(a)南洋群島と日本の関わり/(b)秋山真之と三井物産の南洋群島との関わり}
(2)南洋群島の占領と企業出願
{(a)南洋群島占領とアンガウル島への進出/(b)企業出顧 ―利権獲得競争}
(3)リン鉱利権の争奪 ―南洋経営組合から海軍直営
{(a)南洋経営組合と利権争奪/(b)西澤・秋山批判と海軍直営}
〈小括〉
〈IVの総括〉
おわりに
参考文献