2009年　四六判　P343　帯およびカバー背僅ヤケ　カバー上端ごく僅イタミ　天僅汚れ

“たくらみに満ちた摩訶不思議な物語”（帯文）

“ことによるといつの日か、自分が最初にいた世界へ戻れないともかぎらない。
だから、とりあえず今は、そちらの世界について書きつけておきたいと思う。
　＊
こんな言葉ではじまる奇妙な手記。
　＊
めくるめく色彩の万華鏡、聖人たちの逸話、ヤン・ファン・エイクのアルノルフィーニ夫妻の肖像、ドイル、チェスタトン、ワイルド……。
読み進むうちに、詩人カーソンが紡ぎ出す、交錯し繁茂するイメージの蔓にいつしか搦め取られる、摩訶不思議な物語。”（カバー袖紹介文）

“色彩の万華鏡、聖人の逸話、ヤン・ファン・エイクの絵、ドイル、チェスタトン、ワイルド。カーソンが紡ぎ出す交錯し繁茂するイメージの蔓に絡め取られる、摩訶不思議な物語。”（広告宣伝文）

目次：
1　ヒ素系鮮緑《パリスグリーン》／2　ドラゴンの血／3　肉色／4　緋色／5　ギャラハーのブルー／6　ラベンダー／7　真珠／8　タバコ／9　赤錆色／10　蛇紋石／11　血緑／12　青い烽火《のろし》／13　オレンジ／14　カラスの濡れ羽色／15　アイルランドのバラ／16　白雪／17　赤茶色／18　乳汁／19　ヒヤシンス／20　青金石《ラピスラズリ》／21　パーマネントブラック／22　デルフトブルー／23　ベラドンナ／24　緑柱石／25　煙／26　ベネチアの赤／27　忘れな草／28　朱色／29　蒼穹／30　コーヒー／31　シャムロック／32　紅玉髄／33　英国軍の軍服の赤／34エメラルド／35　マリアの黒《バージン・ブラック》／36　ベギン会修道服の青／37　金箔／38　パッションフラワー／39　オウムの緑／40　フランドルの青／41　カーボンブラック／42　コケバラ／43　蜂蜜／44　紫外線／45　蜜蠟／46　ラクダ／47　金／48　修正用鉛筆の青／49　ジャファオレンジ／50　ウィトゲンシュタインの青／51　犀の黒／52　一角獣《ユニコーン》の白／53　計器盤のランプの赤／54　ドナウ川の青／55　ボーン・ブラウン／56　紅縞めのう／57　羊皮紙／58　インディアン・ホワイト／59　黄色ページの黄色／60　ドリアン・グレイ／61　ギャラハーのグリーン／62　粉おしろいのピンク／63　黄緑《フッカーズグリーン》／64　聖職服の紫／65　ハイドグリーン／66　ライラック色の靄／67　ミツバチの録／68　人形の目の青／69　サクラソウ／70　緑青《ろくしょう》／71　グリーン・ローズ／72　サンザシのピンク／73　肉桂《シナモン》／74　カーネーション／75　甘露《ハニーデュー》／76　煉瓦の赤／77　シルクの黒／78　ケシ／79　ウイスキー／80　サフラン／81　赤い雌鶏／82　質屋の金／83　琥珀／84　おそろいの緑／85　ブルゴーニュ・ワインの赤／86　船酔いの緑／87　ピレネー山脈の青／88　紫がかった濃い赤《クラレット》／89　オーク／90　ドラゴンの緑／91　オレンジ・ティー／92　アカネ／93　ヘリオトロープ／94　王御用達の青／95　赤いシルク／96　ボルドーの赤／97　白いリネン／98　没薬《ミルラ》／99　カメレオン／100　聖書の黒／101　空白

出典一覧
訳者あとがき
カーソン君のルービック・キューブ
解説
かわいい見世物小屋で会いましょう（桜庭一樹）