1997年　A５判　P371　函僅汚れ

目次：
まえがき

第一章　葬送習俗
　第一節　古代葬制のモガリについて
　　一　肉体と霊魂
　　二　もがりと殯
　　三　喪屋
　　四　古代中国の殯との関係
　　五　井之口氏の説について
　第二節　死者との絶縁
　　一　恐怖と愛着
　　二　死霊恐怖の民俗例
　　三　徳之島手々のミチギリ
　　四　高知県北川村の葬制
　　五　エンギリという民俗学語
　　六　親を踏むのは今じゃ今じゃ
　　七　ことど渡し
　　八　自説自疑　―結びにかえて―
　第三節　棄老伝承と葬地
　　一　老人を捨てた話
　　二　棄老伝承地
　　三　死人を捨てる話
　　四　いやだに
　　五　葬地と霊魂のゆくところ
　　六　文献にあらわれた遺棄葬
　第四節　風葬に関する問題
　　一　はじめに
　　二　採訪した風葬例
　　三　磨崖仏と磨崖石塔の納骨穴
　　四　風葬地の地名について
　第五節　副葬品の民俗学的研究
　　まえがき
　　一　原始・古代の副葬品
　　二　埴輪と殉死の風
　　三　沖縄の副葬品
　　四　奄美の副葬品
　　五　死者にものを依託すること
　　六　爪と髪
　　七　六道銭のこと
　　八　枕石と枕
　　九　その他の副葬品

第二章　両墓制
　第一節　両墓制と周辺の問題点
　第二節　両墓制とラントウ
　　一　ラントウという語
　　二　中世のラントウ
　　三　ラントウ諸例
　　四　京都のラントウ
　　五　むすび
　第三節　両墓制の起源と磨崖石塔　―鹿児島県清水磨崖石塔群の考察―
　　一　本稿の意図
　　二　鹿児島県川辺町清水の磨崖塔群
　　三　磨崖石塔群とその所在
　　四　九州の風葬地
　　五　清水磨崖塔群は詣り墓か
　第四節　板碑と両墓制の関係

第三章　石塔と墓塔
　第一節　石塔研究の意味
　　一　墓と墓石と卒塔婆
　　二　石塔建立の志趣
　　三　石塔と依代
　　四　石塔と儒教碑
　第二節　石塔と墓塔
　　一　ソトバと石塔
　　二　墓塔
　　三　石塔と石碑
　　四　石塔造立の理由
　　五　供養塔としての石塔
　第三節　枕石の系譜
　　一　縄文期までさかのぼる民俗
　　二　弥生後期土壙墓の枕石
　　三　枕石と仏石
　　四　石を枕にする死人
　第四節　板碑型式と変化の系譜
　　一　板碑の形式
　　二　板碑型と石材による変化
　　三　石塔の頂部の変化
　　四　額部の変化
　　五　花燈型彫り凹め
　　六　古い石塔の特色
　　七　塔面にみる法名・戒名
　　八　水平頭頂の出現
　第五節　板碑の源流再考
　　一　本稿の意図
　　二　茨木市蓮華寺の例
　　三　徳島県海部町木内家墓地の例
　　四　熊本県下の二例
　　五　岡山県下の例
　　六　倉敷市安養寺の土製塔婆形題箋と瓦経
　　七　結語
　付　古形万字について

第四章　各地の葬墓制
　第一節　近江の墓制と問題点
　　一　まえがき　　
　　二　勝部最明寺の墓地
　　三　木部の錦織寺の墓地
　　四　野洲町小字竹生柳島のサンマイ
　　五　近江の石塔寺
　　六　坂本西教寺の墓地
　　七　板碑型石塔について
　　八　板碑型石塔の側面
　第二節　東北地方の墓と石塔
　　一　青森県野辺地の墓地
　　二　恐山
　　三　岩手県遠野の墓地
　　四　宮城県栗原郡築館町の墓地
　　五　結語
　第三節　沖縄久高島の葬送と墓制

第五章　岡山県の葬墓制
　第一節　岡山県の墓制
　　一　墓地の位置と形態
　　二　石塔の造立
　　三　墓地の名称
　　四　石塔の種類と年代
　　五　子墓
　　六　異常死者の墓
　　七　新墓
　八　俗名をもつ石塔
　第二節　岡山県の新墓の施設と儀礼
　第三節　小米石の石塔銘

あとがき
初出一覧