伊藤整日記 全8巻揃 平凡社

2021年 A5判 P355、305、453、482、338、427、309、386 各巻帯付

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2021年 A5判 P355、305、453、482、338、427、309、386 各巻帯付

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【1 一九五二―一九五四年】
“戦後文壇代表者の奮闘の記
詩人から出発、小説家、評論家、翻訳家、裁判被告にして大学教授。一九五二年から六九年の死に至る十八年八千枚を全8巻で。第1巻は、『日本文壇史』が始まり、伊藤整ブームがやって来る。”(帯文)
目次:
編者序文
伊藤整日記第一巻まえがき
凡例

一九五二年 昭和二十七年
 一月 群像 「日本文壇史」 連載開始。チャタレー第一審判決。伊藤無罪。新潮『伊藤整氏の生活と意見』原稿。筑摩『裁判』原稿。
 二月 ペンクラブ、チャタレー問題声明。筑摩『裁判』原稿。文芸家協会理事会。河出の谷崎潤一郎集の解説引き受ける。
 三月 阿佐ヶ谷会、青柳家にて。学校、入学試験の答案を見る。 桃子の湿疹ひどく入院。河出から巌谷と土門拳、写真撮影に。木馬社『雪明りの路』。文芸家協会。
 四月 小山書店、チャタレーの会。佐藤春夫還暦祝賀会。筑摩書房『裁判』 催促。文芸家協会理事会。石川達三理事長となる。日米安保成立。
 五月 宮城前で暴動。死傷者百人出る。『裁判』の最終稿。文壇史、森鴎外帰朝の項。住宅金融公庫申込み。
 六月 百田来る。川崎来る。階下の八畳間の大掃除始める。二十五日マリ子生まれる。小説に『火の鳥』と命題。
 七月 東京大学講演。筑摩『裁判』刊行。須田町城ヶ島にて永松の会。文学界創作代表選の会、高見、河上、伊藤。
 八月 和田芳恵、平凡社『児童百科事典』。中公、京谷と立正佼成会。今月の原稿、文壇史、河出大系解説、新潮、改造、文芸、中央公論、 合計 165枚。
 九月 児玉町の峰岸、副島、光文社高旨、河出杉森、細川書店岡本来る。『裁判』批評、荒、臼井、戒能、大熊。
 一〇月 河出の小石原、伊藤整選集の企画。文芸家協会理事会。阿佐ヶ谷会。中央公論の京谷、婦人公論に「女性のための十二章」の連載を求む。
 一一月 文学界に奥野健男「伊藤整論」。群像大久保、新潮田辺、改造古山、正月号の原稿念押し。読売に亀井が「現代文学を築く人々」 で伊藤その他を論ずる。
 一二月 東京高等裁判所でチャタレー第二審判決、有罪となる。来年二月号雑誌の執筆、中公、婦人公論文芸春秋、改造、文学界、群像。 縮小の要あり。

一九五三年 昭和二十八年
 一月 学校に行く。英語入試問題作成。新潮の座談会。河盛、亀井。十和田にて百田氏の会。久我山の土地 250坪買う。
 二月 区役所で住宅金融公庫の受付終わりほっとする。北海道より母来る。七十歳。老いて小さくなる。
 三月 『生活と意見』の批評、朝日、読売、週刊朝日、サンデー毎日、共同通信、等。阿佐ヶ谷会、火野葦平の新築の家で。原民喜の会。上諏訪、講演会。
 四月 小林多喜二・宮本百合子の会、共立講堂満員。坂西志保より、ロックフェラー財団から招待の話を聞く。
 五月 朝日新聞夕刊、小説「花ひらく」書きはじめる。東大、比較文学会。十和田の会。桃子ハシカ。暮しの手帖、大橋さん。堀辰雄死す。
 六月 九州行き、同行、角川、川端、大岡。 福岡、熊本、長崎など。東ドイツ、ベルリンで反乱。東京新聞の会。吉田健一、高橋、臼井、中村など。
 七月 講演で北海道行き、中野、高見、桶谷、稲田、安藤、清水崑。美唄、室蘭など。横腹痛くなり苦しく、医者を呼ぶ。 「花ひらく」終える。
 八月 大阪行き、ツバメ。朝日会館で1時間半講演。秋、『火の鳥』『日本文壇史』『花ひらく』 『小説の思想』出版予定。 四年間の収穫期。
 九月 信州講演会。武者小路夫妻、亀井、角川。長野、松本、諏訪、飯田。国語教員全国大会講演、日比谷高校。西日本新聞に随想「文と人」連載始める。
 一〇月 『火の鳥』を書き終える。三浦朱門の結婚式に行く。『改造』の講演で「組織と人間」を講ず。『花ひらく』を朝日新聞社から出版。
 一一月  『火の鳥』、『日本文壇史』第一巻、校正を終える。夜マリ子泣いて守をする。角川書店の北陸講演会、亀井、北川冬彦同行。ブリ、菓子、かまぼこなど土産多し。
 一二月 数か月ぶりでやっと自由な一日。毎日学芸欄、今年最も活躍した文士、第一伊藤整文学ベストスリーのトップ『火の鳥』。

一九五四年 昭和二十九年
 一月 一日から英文日記を始めるが十四日で止む。「感傷夫人」 を婦人公論に連載開始。朝日新聞に『日本文壇史』のバカでかい広告。 寒さ厳しく、東京零下八度になる。
 二月  『女性に関する十二章』中央公論社から発行。『火の鳥』がベストセラー三位。講談社中島、筑摩東、角川鎗田、河出飯山など編集者来て三畳の板の間に入りきれない。
 三月 工業大学入試答案、五千枚見る。『若い詩人の肖像』となる自伝小説を各誌に掲載開始。『日本文壇史』第二巻刊行。『女性に関する十二章』が小売店で売行きトップ。
 四月 いろいろな旧友が金を借りに来る。若い女性が集まると十二章の話になるという。引っ越しの準備で家の中ごった返している。
 五月 杉並区久我山の新居に転居。大勢の客。 新潮社大田女史、ユリシイズの翻訳を催促。月末、関西に角川の講演旅行。満員で入れない客怒る。 谷崎潤一郎を訪ねる。
 六月 朝日新聞に「きのうきょう」執筆開始。ドナルド・キーンに逢う。映画会社から小説映画化の話いろいろ。
 七月 新日本文学が苦しいと言うので平野謙に十万円融通。森田思軒の手紙十通を買う。徳川夢声と対談、週刊朝日 『文学と人間・百十一章』を角川書店から刊行。
 八月 朝日新聞の「文芸時評」を担当。 『伊藤整氏の生活と意見』河出から出版。朝日の北海道講演旅行、札幌、函館、室蘭。河盛好蔵、永井龍男同行。十和田で永松の会。
 九月 『我が文学生活』 講談社から出版。甲府、松本に朝日新聞の講演旅行。中島健蔵、渡辺伸一郎。 野尻湖の旅館を買う。
 一〇月 弟、博が北海道で死ぬ。“Modern Japanese Literature"を Japan Quarterly に連載開始。『文学入門』 光文社から刊行。角川の講演会で水戸へ。小林秀雄 井伏鱒二。
 一一月 朝日新聞の講演旅行。松山、高松。キーン会いに来る。中央公論講演会、熱海。一橋文芸の資金に学生(石原慎太郎)に一万円やる。有馬稲子、香川京子と新年座談会。
一二月 文化情報、文芸、週刊サンケイの三写真班、伊藤宅でぶつかる。吉田首相辞任。ユリシイズ翻訳に新潮社裏佐藤家離れを使う。読売新聞の本年良書の第一位に 『火の鳥』。

家族・親族・友人関係注記
伊藤整英文日記 1954年1月1日〜14日

※※第2巻以降、目次の月毎の項目を省略します※※

【2 一九五五―一九五六年】
“伊藤整ブームはつづく
戦後文壇代表者の奮闘十八年の記。第2巻は、「感傷夫人」「若い詩人の肖像」を終え、「氾濫」を始め、『ユリシーズ』改訳、『文壇史』継続、全集を出し、文学全集の編集に参加、対談、賞の選考、講演旅行、税務署との交渉に飛び回る。”(帯文)
目次:
伊藤整日記第二巻まえがき
凡例

一九五五年 昭和三十年
一九五六年 昭和三十一年

家族・親族・友人関係注記

【3 一九五七―一九五八年】
“てんてこまいの日々からヨーロッパへ
戦後文壇代表者の奮闘十八年の記。第3巻は、「氾濫」を終え「誘惑」を始め、『文壇史』を続け谷崎全集解説を書き、チャタレー有罪確定、ペン国際大会、座談、講演、会議、作品集等々、渦巻のごとき日常からタシケント、ヨーロッパへと飛び出す。”(帯文)
目次:
伊藤整日記第三巻まえがき
凡例

一九五七年 昭和三十二年
一九五八年 昭和三十三年

家族・親族・友人関係注記

【4 一九五九―一九六〇年】
“欧州、奮闘の一年半、次はアメリカ
戦後文壇代表者の奮闘十八年の記。第4巻は、ヨーロッパから貨物船で帰国、「泉」、「虹」を連載、『文壇史』を続け谷崎全集解説を終え、翻訳も座談会も全集企画、講演会も。そして60年安保の余燼を背にコロンビア大学で学者生活。”(帯文)
目次:
伊藤整日記第四巻まえがき
凡例

一九五九年 昭和三十四年
一九六〇年 昭和三十五年

家族・親族・友人関係注記
伊藤整英文日記 1960年10月13日〜12月31日

【5 一九六一―一九六二年】
“帰国、母の死に遭い、父の小説を書く
戦後文壇代表者の奮闘十八年の記。第5巻は、コロンビア大での学者生活から帰国、母の死に遭い、「発掘」「年々の花」を始め、『文壇史』を続け、文学賞選者、全集企画、講演会、大学人事、そして日本近代文学館の設立運動に入り込む。”(帯文)
目次:
伊藤整日記第五巻まえがき
凡例

一九六一年 昭和三十六年
一九六二年 昭和三十七年

家族・親族・友人関係注記
伊藤整英文日記 1961年1月1日〜6月22日

【6 一九六三―一九六五年】
“役所通い、政界・財界めぐり、近代文学館のために邁進
戦後文壇代表者の奮闘十八年の記。第6巻は、「年々の花」を終え、「発掘」完結、『文壇史』で菊池寛賞受賞、翻訳、評論、座談会に全集編集、講演旅行。大学はやめたが、日本近代文学館設立運動で大忙し。”(帯文)

目次:
伊藤整日記第六巻まえがき
凡例

一九六三年 昭和三十八年
一九六四年 昭和三十九年
一九六五年 昭和四十年

家族・親族・友人関係注記
伊藤整英文日記 1964年1月5日〜1月31日

【7 一九六六―一九六七年】
“寄付金集めに中米・北米旅行、奮闘の末に近代文学館出来!
戦後文壇代表者の奮闘十八年の記。第7巻は、「変容」「花と匂い」「同行者」、翻訳、評論、講演の文士生活のほか、ペンクラブ、文芸家協会に加えてユネスコ、フルブライト委員会、芸術院会員など公的役割も拡大、そしてついに日本近代文学館が出来る。“(帯文)
目次:
伊藤整日記第七巻まえがき
凡例

一九六六年 昭和四十一年
一九六七年 昭和四十二年

家族・親族・友人関係注記

【8 一九六八―一九六九年】
“超多忙のなか、さあ自分の仕事を、とそのとき病魔
戦後文壇代表者の奮闘十八年の記。第8巻は、「変容」「同行者」を終え、近代文学館、ペンクラブ、文芸家協会、ユネスコ、芸術院の仕事も努め、「発掘」「年々の花」の補訂、新稿「三人の基督者」に着手。しかし身体に不調が。”(帯文
目次:
伊藤整日記第八巻まえがき
凡例

一九六八年 昭和四十三年
一九六九年 昭和四十四年

一九五二年から一九六九年まで十八年間の伊藤整日記(モノクロ写真)
家族・親族・友人関係注記
人名索引 付・第1〜7巻の本文訂正
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