2005年改版 P291 小口からページ端にかけて僅ヤケ ページ僅上端僅折れ跡
“漁火が不知火です。不知火は漁火です。この事実を疑う人があるなら、先ず自分自身の存在を疑ったほうが確かです――昭和初期、発光動物の研究に生涯を捧げた孤高の学者がいた!狐火、鬼火、人魂、火柱、火の玉、不知火など、自然界におけるさまざまな「怪火」を徹底的に検証し、化学的実証を試みた科学的古典。巻末に用語・書名・人名索引を付す。”(カバー袖紹介文)
目次:
序
一 狐火
{1 見当違いの狐火/2 正統派の狐火/3 骨の狐火/4 いわゆる骨の燐/5 いわゆる燐の狐火/6 提燈の狐火/7 河口湖畔のいわゆる狐火/8 参考にならない話}
二 鬼火
{1 古い文献/2 いわゆる血燐の鬼火/3 元素の燐/4 血の中の燐/5 糞小便の中の燐/6 イワシ、ニシンの中の燐/7 燐化水素/8 欧・米の鬼火/9 メタンガス/10 硫化水素/11 島の鬼火/12 不十分な観察}
三 人魂
{1 幽霊と人魂/2 人魂の尾/3 人魂の解釈/4 燐化水素/5 メタンガス/6 いわゆる無熱のガス体/7 いわゆる経験/8 人魂の生物/9 ヒキの人魂/10 島の人魂/11 光る島/12 流星の人魂/13 貧弱な経験/14 提燈の人魂}
四 火柱
{1 いわゆる火柱/2 火柱の迷信/3 イタチの吹気/4 流星の火柱/5 彗星か流星か/6 いろいろの火柱/7 火柱に似た垂直暈三つ/8 隕石の観測/9 隕石観測}
五 蓑火
{1 文献/2 燐の蓑火/3 菌糸の光/4 光の反射}
六 猫の眼玉
{1 いわゆる猫の怪/2 反射の光/3 毒蛇の眼玉}
七 女髪の火
{1 女の頭髪から火が出る/2 いろいろの経験/3 摩擦電気}
八 セント・エルモの火
{1 火の由来/2 伊吹山の「不思議なる怪光」/3 火の観察/4 人造のセント・エルモの火/5 セント・エルモの火の正体}
九 火の玉
{1 空中電気/2 火の玉の暴力/3 日本の火の玉/4 球状電光の正体}
十 不知火
{1 伝説/2 出たらめの伝説/3 不知火の文字/4 不知火の年齢/5 いわゆる不知火/6 文献の批評/7 研究史/8 不知火の原因/9 生物発光説/10 漁火説/11 不知火の七不思議/12 不知火の考え方/13 私の態度/14 結論}
解説(田中嘉津夫)
付録