火箭・赤裸の心　ボードレール　訳・註解：齋藤磯雄　立風書房

昭和49年　A5判　P332　函少汚れ、背および端ヤケ、天部時代シミ、背文字一部消え　本体小口時代シミ　ページ一部に薄く折れ跡、僅シミ汚れ

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昭和49年　A5判　P332　函少汚れ、背および端ヤケ、天部時代シミ、背文字一部消え　本体小口時代シミ　ページ一部に薄く折れ跡、僅シミ汚れ

ボードレールの死後に発表された、断片、あるいはアフォリズム集。

“…『火箭・赤裸の心』は、パスカルの『パンセ』と同じやうに、病と死に妨げられて遂に完成を見なかつた大著述の、草案、断片、遺稿である。然しながらジャン・ジャック・ルソーの『懺悔録』を圧倒しようといふ気概を以て書かれただけに、これらの断片には、徹底的に世俗の見に抗して生き抜いた徹底的に孤独な人間の、何物も怖れぬ赤裸々な告白、極秘の祈願、苛烈な省察、果断な批判が記録されてゐて、『悪の華』の詩人を知る上に欠くべからざる文献である。
《略》
『火箭・赤裸の心』は、詩人の死後およそ二十年を経た一八八七年に初めて発表されて以来各種の刊本があり、就中、ル・ダンテックやヴァン・ブヴェルの監修本が、信頼し得るテクストとして広く流布してゐた。然るに最近、ジャック・クレペとジョルジュ・ブランが協力してボードレールの自筆原稿を検討した結果、従来の刊本に夥しい読み落しや、読み違ひや、配列の誤りが発見され、学界にセンセーションを捲き起こした。
《略》
本書は『火箭・赤裸の心』の翻訳並びに註解である。テキストはクレペ＝ブランの批判本に拠り、註解は従来のル・ダンテック本、ブヴェル本をはじめ、クレペ＝ブラン本の精到な註解をつぶさに参照し、これを自由に取捨選択して、重要かつ本質的とおぼしき見解は出来るだけ多くこれを紹介し、併せて私自身の研究と省察とを随所に添加した。…”（本書巻末「後記」より）

目次：
火箭
赤裸の心

火箭　註解
赤裸の心　註解

後記

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