1984年　A５判　P433＋索引P28　函スレ、少汚れ　本体表紙および小口少ヤケ、少汚れ　地シミ汚れ

現象学の研究者としてよく知られ、メルロ＝ポンティ著作の翻訳も手がけた木田元が、その理解の助けとなるようまとめた、解説および研究。
雑誌『現代思想』に36回にわたって連載した「メルロ＝ポンティの世界」をもとに、整理・補筆して単行本化。

目次：
まえがき
凡例

I　思想の形成
　1　修学時代
　2　現象学との出会い
　3　「知覚の哲学」
　4　三つの書評
　5　現象学への接近

II　『行動の構造』をめぐって
　1　『行動の構造』と『知覚の現象学』
　2　構造の哲学
　3　現代生理学の諸成果
　4　行動の構造
　5　シンボル行動
　6　意識の構造
　7　構造と意味　―問題の提起

III　『知覚の現象学』をめぐって
　1　フッサールとメルロ＝ポンティ
　2　「現象野」　―心理学と哲学の関係
　3　「世界内存在」としての身体（1）　―幻影肢の現象に即して―
　4　「世界内存在」としての身体（2）　―精神に即して―
　5　メルロ＝ポンティとフロイト主義

IV　戦後のメルロ＝ポンティ

V　メルロ＝ポンティの言語論
　1　言語と語る主体　―初期の言語論―
　2　構造としての言語　―中期の言語論―
　3　言語と沈黙　―後期の言語論―

VI　メルロ＝ポンティの社会理論
　1　間身体性としての間主観性
　2　構造の概念　―メルロ＝ポンティとレヴィ＝ストロース
　3　メルロ＝ポンティとマルクス主義　―サルトルとの訣別―
　4　歴史の読み方　―『弁証法の冒険』をめぐって―

VII　後期思想の検討
　1　現象学から存在論へ
　2　身体論の新たな展開
　3　構造と意味　―問題の展開―
　4　野生の存在
　5　内部存在論あるいは非哲学

注
年譜
文献表
あとがき
索引