昭和59年18刷　B６判　P218　カバー端少イタミ、内側時代シミ多　小口およびページヤケ、時代シミ多

挿絵：岩井泰三

“魔人王！　殺された人間のはだに、彫りこまれたこの血の文字！　それは、犯罪の現場に書きしるされた悪魔の名刺でした。
この魔人王の名は、あるときは、広い海辺の砂浜の上に、またあるときは、飛行機がえがく白い煙の文字によって、晴れわたった青空にに、大きく書きしるされます。
名探偵明智小五郎に対する、大胆不敵な挑戦なのです。
こうして、魔人王は、人間とも獣ともつかない、奇怪なゴリラ男を手先に使って、つぎつぎに、むごたらしい殺人事件をひき起こしていきます。人びとは、恐怖のどん底につきおとされました。
名探偵明智は、この悪魔の挑戦を受けて、めざましい大活躍をはじめ、仮面の魔人王と怪物ゴリラ男のなぞにせまります。
魔人王の正体は、はたしてだれか？　そして、ゴリラ男のゆくえは……？”（本書「はじめに」）

目次：
恐怖の魔人王
　｛奇怪な葬儀車／死人の花嫁／まぼろしの娘／なぞの写真／深夜の電話／やみの中の女／あき屋敷の死体／人肉の名刺／明智への挑戦／大空の文字／砂浜の追跡／美しい女主人／人間か？　怪物か？／風呂場の手首／じゅうたんの血／音の出ないピアノ／氷のような手／金庫の中／やみを走る怪物／結婚式への招待／百貨店の人形／黒い訪問者／ふしぎな対面／悪魔の仮面／あばかれた正体｝

黒手組
　｛誘かい事件／やみ夜の原／なぞのはがき／賊との約束／足跡の秘密／解けた暗号｝