昭和50年初版　四六判　P357　函カバー背ヤケ大、少シミ汚れ、角破れ、裏下端剥がれ　月報欠　本体セロハンカバー欠

“マイリンク、エーヴェルス、シュトローブルをはじめとする二十世紀ドイツの多彩な幻想作家たちの神秘と恐怖、夢と狂気に満ちた短篇小説の珠玉のアソロジー！”（函カバー紹介文）

“絢爛たる夢想と圧倒的な幻想とを繰り広げたドイツ・ロマン派以来、今日に至るまでドイツは、西欧諸国のうちで最も豊かな幻想文学の鉱脈を有する国として識られている。本書は、この幻想文学の総本山ドイツの二十世紀を代表する幻想作家の短篇小説を精選した珠玉のアンソロジーであり、錬金術と狂気と諷刺の巨人マイリンク、流血と神秘と形而上学に溢れるエーヴェルス、恐怖とエキゾチシズムのシュトローブルの、今世紀初頭のグロテスク派の三流作家を筆頭に、ヴァッサーマン、ショルツ、フライ、シェッファー、ベルゲングリューン、Ｋ・マンなどの多彩な幻想小説、更には、ライニヒ、アンデルシュなど現在活躍中の作家の幻想小説が集録されている。本書によって今世紀ドイツの幻想文学の輝かしい成果は余すところなく伝えられるであろう。”（函カバー裏紹介文）

目次：
グスタフ・マイリンク（訳：藤井倫具）
　｛灼熱の兵士／壜の上の男／石油綺譚／ひそかに鼓動する都会　プラークの魅力（1）／神秘の都　プラークの魅力（2）｝
ハンス・ハインツ・エーヴェルス（訳：石川実）
　｛Ｃ・３・３／カディスのカーニヴァル／スターニスラワ・ダスプの遺言｝
カール・ハンス・シュトローブル（訳：前川道介）
　｛ファン・セラノの手記｝
ヴィルヘルム・フォン・ショルツ
　｛噂（訳：前川道介）／窓の顔（訳：鈴木潔）｝
ヤーコプ・ヴァッサーマン（訳：石川実）
　｛ヴィンチガウのペスト｝
アルブレヒト・シェッファー（訳：石川実）
　｛ハーシェルと幽霊｝
アレクサンダー・Ｍ・フライ（訳：波田節夫）
　｛人殺し｝
クラウス・マン（訳：波田節夫）
　｛楽しい一日｝
クリスタ・ライニヒ（訳：前川道介）
　｛エリダノス号｝
アルフレート・アンデルシュ（訳：波田節夫）
　｛ヴェニスの或る暖爐取付け工の身の毛もよだつ体験｝
ヴェルナー・ベルゲングリューン（訳：深見茂）
　｛シュペルトの旅籠／踊る足／冥合の術｝

ドイツ的恐怖と幻想の文学（前川道介）