
2006年初版 P430 カバー背上下端少イタミ
“少女小説から家庭小説、歴史小説まで不朽の名作を数多く遺した吉屋信子は、戦後の一時期、憑かれたように怪談風短篇の筆を執った。分身の恐怖と恍惚、霊となって故郷をめざす兵士、老いてなお艶やかな媼の幻影、内なる魔に駆られ数奇な運命をたどる麗人たち……作者みずから「世にも不思議な物語」と呼ぶ異色短篇の数々は、読者をして物語の豊饒に酔わしめるであろう。文庫初収録作品、多数!”(カバー裏紹介文)
目次:
生霊/生死/誰かが私に似ている/茶わん《夘の下に皿》/宴会/井戸の底/黄梅院様/憑かれる/かくれんぼ/鶴/夏鶯/冬雁/海潮音
私の泉鏡花/梅雨/霊魂/鍾乳洞のなか
解説 幻想と現実と(東雅夫)