1990年５刷　20.3×27.6　P127　表紙端僅ヤケ、裏僅キズ　小口少ヤケ

著：スタニラス・クロソウスキー・デ・ロラ　訳：種村季弘

“―哀れな愚か者どもよ！汝は、われわれがあらゆる秘密の最大かつもっとも重要なものをあけすけに包み隠さず公けにでもすると単純に信じているのか―。一攫千金の夢を抱いて、錬金術文書を通俗の字義通りに解釈する者は、二度と再び出てはこられぬ迷宮に迷い込むであろう。偏屈な理性を避けあるいは超越する真の錬金術師たちだけが、この迷宮から外へ無事に導き出されるのである。エジプト人もギリシア人もアラビア人も、インド人も中国人も、錬金術の伝統をもっていた。彼らがそこに求めたものは何であったのか。太陽と月、男性と女性に象徴される相補い合う二つの原理の結合を通じてついに手にしたという「哲学者の石」とは、一体何を意味しているのであろうか？”（表紙紹介文）

目次：
はじめに―錬金術入門
大いなる作業
真の錬金術と贋の錬金術
「内面的理解」
四と三
現在と未来
ジョージ・リプリー卿の幻視〈ヴィジョン〉についての一解釈

資料図版とその解説
　国王および僧侶の絵
　永遠の転生
　作業の継続
　宇宙のダイアグラム
　実験
　象徴の言語