ドストエフスキーの恋人 スースロワの日記 編:ドリーニン 訳:中村健之助 みすず書房

1989年初版 四六判 P316 帯少イタミ、クスミ、背ヤケ カバークスミ、少イタミ、背ヤケ

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海外文学評論・エッセイ



1989年初版 四六判 P316 帯少イタミ、クスミ、背ヤケ カバークスミ、少イタミ、背ヤケ

“「自分が“けがらわしい泥沼”のようなものにはまりこんでゆくのを感じる……わたしの勇気はどこへ行ってしまったのだ。2年前の自分を思い出すと、ドストエフスキーが憎くなる。わたしの内なる信念を殺した最初の男は彼だ。わたしはこの悲しみを振り払いたい」(スースロワ)
 アポリナーリヤ・スースロワとはいったい如何なる女性だったのか?20歳も年上のドストエフスキーを手玉にとった悪女か、それとも作家の精神のドラマにまきこまれた犠牲者か?小説『賭博者』のヒロイン、ポリーナのモデルである彼女は、これまで多くの伝記作家によって《魔性の女》のレッテルを貼られてきた。「彼女はドストエフスキーに、恋愛が支配と残忍へのサディズム的熱情であることを教えた悪女タイプの女性である」(E.H.カー)。
 本書は、スースロワ自身の日記・小説・手紙によって、彼女の素顔、その思想と生活、作家に与えた影響、19世紀の女性知識人の位置を明らかにする貴重な一冊である。とりわけ、ドストエフスキーとのイタリア旅行やゲルツェンなど亡命ロシア人との興隆は興味深い。ドリーニンの詳細な解説とともに、この集成は今後のドストエフスキー研究の基本文献となろう。”(カバー裏紹介文)

目次:
解説(A・S・ドリーニン)
日記
小説『他人と身内』

原註
訳者あとがき ドストエフスキーの恋人 スースロワ
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