1974年3刷　四六判　ソフトカバー　P139　カバー背から端にかけて少ヤケ、上端少汚れ　天地小口ヤケ、天時代シミ多、小口少シミ汚れ　遊び紙から扉ページにかけて上端時代シミ　ビニールカバー欠、帯欠

日常に存在する「物」への透徹した観察を通じて、詩人の自己表現や感情の吐露ではなく、物自体の在り方を言語によって再構成しようと試みた散文詩集。
しばしばヌーヴォー・ロマンの先駆的な作品とみなされることがあり、またカミュやサルトルら実存主義文学と並行する問いを共有しつつ、ロラン・バルト、フーコー、ブランショなど構造主義以後の思想家たちにも深い示唆を与えた作品として知られる。

目次：
雨／秋の終り／哀れな漁師／羊歯のラム酒／桑の実／籠／蝋燭／巻たばこ／オレンジ／牡蠣／ドアの楽しみ／霧の世界で樹は解体する／パン／火／季節の循環／軟体動物／かたつむり／蝶／苔／海辺／水について／肉の塊／体操家／若い母親／商業登記簿・セーヌ県・ ……号／アンタン街、レストラン・ルムニエ／貝に関するノート／三つの商店／動物と植物／小えび／植物／磧石

あとがき―ポンジュ小論