
2015年 B5判 並製本 P312 表紙少スレ ページおよび裏表紙下角折れ跡
妖怪文化の学際的研究に取り組んできた国際日本文化研究センター(日文研)が、2013年11月25〜27日に開催した国際研究集会の記録・報告書。
国内外の研究者による怪異・妖怪に関する論考21篇を収録する。
目次:
はじめに(小松和彦)
研究の新たな出発にむけて ―若干の回顧と展望(小松和彦)
【第1セッション】
なつかしさにつながっている ―現在の否定としての妖怪の存在理由(菊地章太)
未知との遭遇 ―驚異と怪異の比較研究(山中由里子)
日本人の「幽霊」のイメージとインド人の「幽霊」のイメージ ―その類似点と相違点(プラット アブラハム ジョージ)
闇の中の妖怪・妖怪の中の闇(ラルカ ニコラエ)
天狗食日(月)考(王鑫)
【第2セッション】
天狗の話 ―『天狗の内裏』における六道案内(ケラー キンブロー)
天狗説話の展開 ―「愛宕」と「是害房」(久留島元)
『長谷雄草紙』 ―鬼と学者と鬼造美女(リーダー:津野田典子)
鍋と釜 ―『百鬼夜行絵巻』に見る神事の位相(名倉 ミサ子)
【第3セッション】
江戸の三大改革と妖怪文化(香川雅信)
17世紀前後における日本の「妖怪」観 ―妖怪・化物・化生の物(木場貴俊)
江戸期の妖怪図像に見られる地獄絵・九相図の影響(今井秀和)
江戸の見立化物 ―『古今妖物狐心学』、心学の化物(門脇大)
【第4セッション】
「幽霊」の古層 ―江戸の庶民文化にはじまるもの(堤邦彦)
怨まない幽霊たち ―後期鏡花小説の幽霊像(清水潤)
彷徨する復員兵 ―黒澤映画のなかの〈幽霊〉を中心に(志村三代子)
幽霊の物語から霊感の話へ ―現代日本の世相の解読(高岡弘幸)
【第5セッション】
蛇抜けと法螺抜け ―天変地異を起こす怪物(齊藤純一)
『薛公環傳(ソルゴンチャンジョン)』と韓国の憑依譚(高永爛)
「鬼」でもなく「神」でもなく ―台湾の「モシナ」 伝承(伊藤龍平)
比較文化的に見た歌舞伎の妖怪 ―九尾の狐を中心に(横山泰子)
第45回国際研究集会プログラム
参加者名簿
執筆者一覧