1997年8刷 文庫判 P351 カバー少ヤケ 天地小口ヤケ P347〜350下角折れ跡、僅破れ 末尾ページ薄く折れ跡
“考現学の創始者として知られる今和次郎(1888-1973)による日本民家についての簡潔な入門書。大正年間、柳田国男らの手引でおこなった民家調査にもとづいて書かれたものだが、村の人々の日常生活を含めて描きだされた民家の小宇宙は、しみじみとした郷愁に満ちてあたたかい。著者自身に よるスケッチを多数収録。(解説=藤森照信)”(カバー紹介文)
1922年に鈴木書店から刊行されたのち、岡書店(1927年)、相模書房版(1954年)など、追補・異同を施しながら再刊されてきた作品。
本品は相模書房版の1970年増訂3刷を底本とする。
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目次:
新版の序
初版の序
【日本の民家】
I 田舎の人たちの家
一 都会の家との違い/二 水田の村の人たちの家/三 畠の村の人たちの家/四 山の村の人たちの家/五 漁村の人たちの家
II 構造について
{一 開墾地移住者の家/二 土地との関係/三 我国の民家の特徴/四 屋根/五 一般構造}
III 間取について
{一 民家の間取の歴史/二 農家の間取/三 地割と家との関係(附、町家)/四 郊外町の生成/処女郊外住宅地への同情}
【間取の由来考】
【採集】
一 津軽の農家/二 南部の曲家/三 秋田の中門造り/四 羽後の海岸の町家/五 会津の郷頭の家と小農の家/六 那須野ヶ原の貧しい農家/七 日光戦場ヶ原の高原住家/八 利根上流の村の家/九 茨城の煙草を作る家/一〇 九十九里浜の漁家/一一 南総の家/一二 同、漁村の家の間取/一三 伊豆大島の住家/一四 八丈島のおくらと家/一五 東京附近の村の屋敷/一六 武蔵平野の家/一七 秩父の山奥の家/一八 西多摩の崖添いの家/一九 同、山人足の小屋と樵夫の家/二〇 相模の山間の家/二一 同、地震でつぶれた農家/二二 伊豆海岸の家/二三 同、舟小屋/二四 障子の風ぬき穴/二五 甲州の家/二六 同、炭焼きがまと炭焼小屋/二七 富士の裾野の小さい水車小屋/二八 清水港の町家/二九 長野市の町家/三〇 「寿」の字のくらずまい/三一 木會街道の豪農の家/三二 信州北安曇山麓の家/三三 信濃渋温泉の家/三四 越後の雪に埋れる農家/三五 同、炉端と自在鉤/三六 高田市の町家/三七 高田の旧家中の家/三八 越後の漁家/三九 親知らずの舟小屋と漁具小屋/四〇 遠州御前崎の砂丘の村の家/四一 三河渥美湾の塩焼小屋/四二 尾張のある島の漁家/四三 同、漁村の家並/四四 飛騨白川郷の民家/四五 越中の町家/四六 若狭小浜町の家/四七 鈴鹿峠の関町の家/四八 志摩の農家/四九 京都八瀬の農家/五〇 同、障子の引手/五一 奈良法蓮の家/五二 奈良法華寺村の家/五三 生駒山麓の家/五四 紀州熊野の農家/五五 堺市の住家/五六 丹波綾部の家/五七 出雲の農家/五八 石見の農家/五九 備後山間の灰小屋/六〇 広島の農家/六一 南阿波の漁家/六二 土佐の漁家/六三 土佐の農家/六四 伊予の農家/六五 筑後の農家/六六 有明海岸の農家/六七 日向・鶴富屋敷/六八 薩摩揖宿の農家}
【調査】
I 相模国津久井郡内郷村
{一 部落の様式/二 屋敷および家屋/三 実例/四 用水、水車およびその他の共有物/五 墓地}
II 武蔵国秩父郡浦山村
{一 浦山村概察/二 部落「冠岩」/三 各戸の耕地所有状況および播種せる作物/四 生活用具}
III 武蔵国南多摩郡恩方村
{一 緒言/二 天然育時代/三 温煖育時代/四 条桑育時代}
解説(藤森照信)