1983年初版　Ａ５判　P296、293　各巻帯およびカバースレ、端イタミ、背から端にかけてヤケ（とくに第1巻帯背ヤケ大）　小口少汚れ

【Ｉ巻】
“孤独な青年バートルビーの生涯を物語り、「フランツ・カフカを予表している」（ボルヘス）と評された傑作「バートルビー」、製紙工場で苛酷な労働を強いられる少女たちを描き、現代文明の非人間性を告発する「独身男たちの楽園と乙女たちの地獄」など、『白鯨』の作者の、今日的問題をはらむ中短篇集。―他に、「エンカンタダス―魔の島々」「コケコッコー―気高き雄鶏ベネヴェンターノの美声」「二つの教会堂」「貧者のご馳走と富者の食べ残し」「避雷針売りの男」「お目出度い失敗―あるハドソン川の話」「バイオリン弾き」など、全九篇。”（帯文）

目次：
バートルビー／エンカンタダス―魔の島々／コケコッコー―気高き雄鶏ベネヴェンダターノの美声／二つの教会堂／貧者のご馳走と富者の食べ残し／独身男たちの楽園と乙女たちの地獄／避雷針売りの男／お目出度い失敗―あるハドソン川の話／バイオリン弾き

【ＩＩ巻】
“奴隷輸送船上での黒人奴隷の反乱を緻密な構成で物語る傑作中篇「ベニート・セレーノ」、妖精の女王を求める主人公が山頂でみつけたものは……人生の孤独と絶望をユーモアをまじえ語る佳作「歩廊〈ピアザ〉」など、『白鯨』の作者の、珠玉の中短篇集。―他に、「ジミー・ローズ」「鐘塔」「煙突物語」「林檎材のテーブル」など、全六篇。”（帯文）

目次：
ジミー・ローズ／ベニート・セレーノ／鐘塔／煙突物語／林檎材のテーブル／歩廊

『メルヴィル中短篇集』とその伝記的背景（杉浦銀策）