昭和53年 菊判 P381 函背から端にかけてヤケ、角少汚れ 本体背少ヤケ
本草学、歴史書、随筆、文学など多数の文献を逍遥し、瑞祥とされているもの、凶兆とされているもの、発生起源の不可思議なもの、化生するもの、霊妙不可思議の能力あるもの、形の奇異なもの、といった植物の俗信、伝承、記録を蒐集、分類する。
目次:
口絵
I 序説
II 霊異篇
一、瑞祥と見做されたもの {1 嘉禾/2 秬秠/3 瑞稲/4 嘉麦/5 瑞竹/6 瑞蓮/7 木連理/8 人参生/9 芝草/10 福草/11 屈軼草/12 甘露/13 嘉木/14 華平/15 根車/16 十かえりの松/17 草木長生/18 竹実満/19 檍(阿波岐)}
二、凶兆と見做されたもの {1 不時開花/2 樹木故なく枯る/3 栽植禁忌}
III 形異篇
一 形の巨大なもの {1 巨菜/2 巨竹/3 巨稲/4 大梨/5 巨樹}
二 形の矮小なもの {1 矮化草木}
三 形の奇異なもの {1 六弁梅/2 旗桜/3 八重桜/4 一葉松/5 三鈷松/6 一茎多葉/7 八葉の樒/8 枝垂樹/9 石花(扁茎)/10 四角竹}
IV 色異篇
一 色の異常なもの {1 五色梅/2 黒い花}
V 化異篇
一 発生起源の異常なもの {1 八房梅/2 逆生竹/3 逆生樹/4 筆草/5 お葉つき銀杏/6 檜葉椿/7 竹刀の林/8 加茂の柊/9 高月の輪芝/10 一夜杉/11 枝変わり/12 染分竹/13 蛇紋竹/14 冬虫夏草/15 蠅花/16 餅、芋となる/17 石に花咲く/18 瓜生石/19 茯苓/20 猪苓/21 天より草木降る/22 暖皮/23 地底の白絹/24 焼米/25 埋もれ木/26 石芋/27 石麪}
二 異常の化成力あるもの {1 稗化して稲となる/2 菊、艾に変ず/3 紋母樹/4 笹魚/5 木葉、蝶に化す/6 腐草化して蛍となる/7 山芋、鰻となる/8 竹から人生まる/9 瓢箪から駒/10 琥珀}
VI 妖異篇
一 異常の性質、能力あるもの {1 蕉妖/2 玉蜀黍の妖異/3 椿に人手を生ず/4 血の出る樹/5 夜光木/6 蛇笹/7 長興寺の松/8 枯木の霊/9 阿古耶の松/10 後鑑の木/11 一夜松/12 三度栗/13 鹿島松/14 知風草/15 万年草/16 入梅松/17 一歳樹/18 鹹草/19 一夕熟稲/20 青葉楓/21 青梅/22 不断桜/23 二度桜/24 十六桜/25 雷を除ける樹/26 母子草/27 まさきのかづら/28 とべら/29 南天/30 葦稲/31 十三松子/32 帚木/33 片葉の蘆/34 片輪の梅/35 核無しの李/36 草連理/37 木鬚(山姥の髪毛)/38 葭の皮に毛を生ず/39 床下に女の髪毛を生ず/40 山姥の休め木/41 仙人杖/42 楢の木団子/43 鮫の守(乙姫の掛守り)}
結語
あとがき