昭和55年　四六判　P358　函カバー背ヤケ、イタミ、端少破れ　本体セロハンカバー少イタミ　月報付
函が若干窮屈に造られており、本体の出し入れが固くなっています。

“イェイツ幻想文学の集大成！
坩堝の中で花ひらく錬金術の薔薇　―ノーベル賞詩人イェイツが、オカルト、薔薇十字、ケルト神話などへの深い傾倒のなかから紡ぎだす、神秘的幻想小説！”（函カバー紹介文）

“…今世紀最大の詩人の一人にして、夢幻的な象徴劇の劇作家、そしてアイルランド文芸復興運動の指導者でもある彼はまた、カバラ、薔薇十字、インド学等世紀末の神秘思想に深く参入してい、あの『黄金黎明会』の会員でもあった。
幽暗なケルトの異教的世界を描く幻想小説集『神秘の薔薇』およびイェイツの散文の頂点「錬金術の薔薇」等三部作を中心とする本書は、妖精たちがとびかう初期散文『ケルトの薄明』、哲学的瞑想の光あふれる『月の沈黙を友として』を併せ付し、イェイツ幻想文学の集大成とした。”（函カバー裏紹介文より）

目次：
ケルトの薄明（抄）（訳：大久保尚幹）
　｛幻想を見る人／村の幽霊／妖術師／女王よ、小人の女王よ、来たれ／魔法の森／人さらい／ドラムクリフとロセス／宝石を食うもの／幽霊や妖精の性質を歪めてしまったことに対するスコットランド人への抗議／妖精と友達になった人々／天真爛漫な夢／薄明の中へ｝

神秘の薔薇（訳：井村君江、大久保直幹）
　｛神秘の薔薇に／流れ者のはりつけ／薔薇のために／王の知恵／若さの秘密／炎と影の呪い／何もない所に神様がいらっしゃる／黄昏の老人達／誇り高きコステロとマクダーモットの娘と嘲りの声｝

錬金術の薔薇、掟の銘板、三博士の礼拝（訳：井村君江、大久保直幹）
　｛錬金術の薔薇、掟の銘板、三博士の礼拝｝

月の沈黙を友として（訳：大久保直幹）
　｛序詞／我は汝の主なり／人間の霊魂／世界霊魂／エピローグ｝

Ｗ・Ｂ・イェイツ　―人と作品―（大久保直幹）

月報：
アイルランド的想像力（鈴木健三）／キャロル、イェイツ、世紀末（高山宏）／黒と白　現代人シラー　幻想文学の余白に7（池内紀）