オートバイ A・ピエール・ド・マンディアルグ 訳:生田耕作 白水uブックス

1984年 新書判 ソフトカバー P214 カバー端折れ跡、背および端ヤケ、僅イタミ 小口からページ端にかけてヤケ 巻頭数ページ上角折れ跡

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1984年 新書判 ソフトカバー P214 カバー端折れ跡、背および端ヤケ、僅イタミ 小口からページ端にかけてヤケ 巻頭数ページ上角折れ跡

フランスの作家マンディアルグが1963年に発表した小説を、生田耕作が翻訳。

ある朝、まだ夫レーモンが眠っている家を抜け出し、ハーレーダビッドソンを駆って恋人ダニエルのもとへ向かう主人公レベッカの顛末と思索、バイクの疾走や情事を、特有の文体と丹念な描写で書ききる。

“マンディアルグの作品をつらぬく基調は、アンドレ・ブルトンの言葉を借りれば、《新しい形式の幻想の探究》、言いかえれば、日常生活のうちにひそむ《不可思議なるもの》、《奇異なるもの》の発見である。マンディアルグの目を通して眺めるとき、われわれの身辺のオブジェは、ありふれた花も、動物も、鉱物も、建物も、家具も、すべてが魔術的な機能をおび、《未知》と、《未見》の様相を呈しはじめる。
〈略〉
さらに、現実に触発され、現実の延長のうえに、マンディアルグは彼自身の想像の産物をも付け加える。〈略〉彼の小説の作中人物は、いずれも自分の狭い皮膚のなかに安定しきれず、たえず変身の魔にとりつかれている。〈略〉融通自在な姿のもとに、彼らは世界のあくなき発見欲にとりつかれ、冒険の旅に突き進む。あらゆる物質、あらゆる色彩、あらゆる味覚、あらゆる嗅覚を味わいつくさんがためには、いかなる危険も堕落も恐れない。『オートバイ』の女主人公レベッカもまた、そうした《絶対の探究者》の1人である。”(本書巻末「訳者あとがき」より)
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