1995年6月号 A5判 P188 上角折れ跡
目次:
【特集:上田秋成 ―ゴーストと命禄の物語】
『雨月物語』から『春雨物語』へ ―物かたりきのまねび(高田衛)
秋成の思想(日野龍夫)
〈対談〉秋成、気質物、そしてヨーロッパ分類学(高山宏、長島弘明)
I 物語多面体
和訳太郎の方法 ―『諸道聴耳世間猿』『世間妾移気』『書初機嫌海』『癇癪談』(風間誠史)
小品物語の世界 ―『月の前』『剣の舞』『鴛央行』『背振翁伝』など(飯倉洋一)
II 雨月物語
幻想の語り ―血一雫も見ず(川村湊)
説話・伝承の再生(堤邦彦)
翻案という方法 ―『吉備津の釜』『霍小玉伝』(徳田武)
男と女の「性」(長島弘明)
III 春雨物語
生成・変容するテクスト ―本文研究史に関するメモ(木越治)
命禄と歴史 ―『春雨物語』の発想(稲田篤信)
学間と創作の間(小椋嶺一)
IV 文人として
和文の世界(中村博保)
『胆大小心録』の中の秋成 ―ひとりごと、くりかえす秋成(嶋田彩司)
上田秋成主要研究文献解題(近衛典子)
上田秋成研究のいま(山本秀樹)
上田秋成入門(井上泰至)
【第二特集:古典の中のゴーストたち】
万葉集・大和物語の〈菟原壮士と血沼壮士〉(雨海博洋)
篁物語の〈小野篁の妹〉(室城秀之)
源次物語の〈六条御息所〉(金田元彦)
今昔物語集巻27第13話の〈安義の橋の鬼女〉(藤本徳明)
江談抄・今昔・宇治・能の〈源融〉(増淵勝一)
太平記の〈楠正成〉(大森北義)
謡曲綾鼓の〈老翁〉(小林保治)
傾城反魂香の〈遠山〉(諏訪春雄)
桜姫全伝曙草紙等の〈清玄〉(高木元)
東海道四谷怪談の〈お岩〉(三浦広子)
【名篇の新しい評釈】
ひぐらしの鳴きつるなへに 古今和歌集評釈149(小町谷照彦)
亀山の院の御時しれたる女房ども 徒然草評釈189(久保田淳)
【連載51】近代小説新考 明治の青春 伊藤左千夫「野菊の墓」(その三)(野山嘉正)
・・・ほか