1986年6刷、1987年6刷、1985年6刷、1981年1刷 P320、P282、P298、P330 帯付 カバー・帯・小口ヤケ、少汚れ、少イタミ 各巻とも天に押印消し跡
【第I巻 古代の密儀】
帯汚れ、下端僅キレ
“秘密裡に伝えられた祭儀や寓話の襞々に見え隠れする象徴哲学の系譜を辿り、あらゆる秘密教義を詳細に記述して、西欧近代文明をその奥処で支えてきた象徴体系を明らかにする。”(帯文)
目次:
序論
古代密議と秘密結社―近代フリーメーソンの象徴体系に及ぼした影響 {古代の教育体系/ケルソスのキリスト教論/正しく生きるに必要な知識/ブリテンとガリアにおけるルイド教密儀/ミトラスの祭儀/ミトラス教密儀とキリスト教密儀の比較}
古代密儀と秘密結社 第二部 {グノーシス派の密儀/シモン・マグスとバシレイデス/アブクラサス、グノーシス的「神」の観念/アサル・ハピ(セラピス)の密儀/迷宮の象徴/オーディンの密儀}
古代密儀と秘密結社 第三部 {エレシウスの密儀/小密儀/大密儀/オルフェウスの密儀/バッコスの密儀とディオニュソスの密儀}
アトランティスと古代の神々 {近代化学に照らしてみたプラトンのアトランティス/死にゆく神の神話/タムムズ神とイシュタルの儀式/アテュスとアドニスの密儀/サバチウスの密儀/サモトラケのカベイロス神の密儀}
トート・ヘルメス・トリスメギストスの生涯と作品 {ヘルメスの正体についての仮定/不完全なヘルメスの遺稿/『トートの書』/『ポイマンドレス』(『ヘルメスの幻』)/普遍的精神の神秘/世界の七人の支配者}
ピラミッドの密儀参入 {カリフのアル・マモウンによる大ピラミッド開き/大ピラミッドの通路と部屋/スフィンクスの謎/ピラミッドの密儀/ピラミッドの棺の秘密/隠れたる神の宮居}
イシス、世界の乙女 {神々の誕生日/オシリスの殺害/ヘルメス的なイシス/イシスの象徴/吟遊詩人〈ドルパドーレ〉/死者のミイラ化}
太陽、普遍的な神 {太陽の三位一体/キリスト教と太陽/太陽の誕生日/三つの太陽/太陽に住む天使/真夜中の太陽}
ゾディアックと十二宮 {太古の天文学的施設/春分・秋分と夏至・冬至/占星学的大年/テンチュラの円形ゾディアック/黄道十二宮の解釈/世界のホロスコープ)}
イシスのベンバイン表 大ピラミッドにおけるプラトンの密儀参入/ベンバイン表の歴史/プラトンのイデア論/三つの哲学的黄道帯の相互関係/三つ組についてのカルデアの哲学/オルフェウスの卵}
古代の七不思議 {永代ランプ/デルフォイの神託所/ドドナの神託所/トロフォニウスの神託所/密議参入を得た建築師たち/世界の七不思議}
巻末に訳者解説、全巻総目次を収録
【第II巻 秘密の博物誌】
帯背イタミ、シミ汚れ
“ピュタゴラスの数学や音楽・色彩論他、日頃何げなく見過ごしている動・植物や金属・宝石など自然の万象にひそむ驚くべきシンボリックな世界の解明を通して古代の叡智を探る。”(帯文)
目次:
ピュタゴラスの生涯と哲学 {ピュタゴラスとクロトナの学園/ピュタゴラスの根本原理/正多面体/ピュタゴラスの象徴的格言/ピュタゴラスの天文学/ケプラーの宇宙論}
ピュタゴラスの数学 {数の理論/文字の数値/言葉の数値を割り出す方法/ピュタゴラスの数論概説/エラトステネスのふるい/一から十までの意味}
象徴体系における人間の肉体 {哲学的な人体模型/三つの宇宙的中心/密儀参入の神殿/象徴体系における手/大なる人間と小なる人間/アントロポスすなわち大霊}
ヒラム伝説 {ソロモン神殿造営/ヒラム・アビフ殺し/ジャック・ド・モレー殉教/霊火と松果腺/大ヒラムの放浪/クレオパトラのオベリスクとフリーメーソンの符牒}
ピュタゴラスの音楽論と色彩論 {ピュタゴラスと音階/音楽治療/天球の音楽/象徴体系における色彩の利用/分光器の色彩と音階/ゾディアック十二宮と惑星の色彩}
魚・虫・獣・爬虫類・鳥 第一部 {ヨナと鯨/魚はキリストの象徴/エジプトの神聖甲虫(スカラベ)/ユピテルの蠅/知恵の蛇/聖なる鰐}
魚・虫・獣・爬虫類・鳥 第二部 {女陰象徴の鳩/自ら復活するフェニックス/アメリカ合衆国国璽/プトレマイオス王朝の猫女神バスト/聖牛アビス/ユニコーン}
花・植物・果実・木 {男根象徴としての花/蓮の花/スカンディナヴィアの世界木イグドラシル/アカシアの小枝/葡萄の果汁/マンドラゴラの魔力}
石・金属・宝石 {先史時代の記念碑/律法の石板/聖杯/世界の諸時代/護符の宝石/黄道帯と惑星にかかわる石と宝石}
典礼魔法と妖術 {エジプトの黒い魔法/ヨハネス・ファウストゥス博士/奥義書のメフィストフェレス/精霊の召喚/悪魔との契約/ペンタグラムの象徴的意味}
四大元素とその住民 {パラケルススの聖霊論/四大の精の位階/グノーメー、ウンディーネー、サラマンデル、シルフェー/悪魔学/男の夢魔《インクブス》と女の夢魔《スクブス》/吸血鬼伝説}
ヘルメスの薬学、化学、治療学 {パラケルススの治療法/再生/病気の原因についてのヘルメス理論/物の薬としての性質/密儀における薬の使用/イスラームの秘密暗殺段}
全巻総目次
【第III巻 カバラと薔薇十字団】
“古代ヘブライの秘密教義「カバラ」における天地創造説や独特の宇宙観と、その流れを汲み現代まで脈々と続く「薔薇十字団」「フリーメーソン」の謎を解き明かした稀有の書。”(帯文)
目次:
カバラ、イスラエルの秘密教義 {書かれた律法と書かれざる律法/最初のカバラ文献/ラビ・シメオン・ベン・ヨッカイ/カバラの根本経典/カバラ体系の諸分野/セフェール・イェツィーラー}
カバラ的宇宙創成論の根本原理 {アイン・ソフと宇宙卵/カバラの四世界論/エゼキエルの幻視に関するカバラ的解釈/ネブカドネザル王の夢に現れた巨大ナイメージ/宇宙の「原人」/生命の五十の門}
セフィロトの木 {三十二の径/大きな顔と小さな顔/キルヒャーのセフィロトの木/ダートの神秘/セフィロトの木を支える三本の柱/「聖なる名前」の四文字}
人類創造のカバラ的解釈 {ゲマトリア、ノタリコン、テムラー/エロヒム/四人のアダム/アダムに関するアラビアの伝承/人類の元型としてのアダム/結婚に関する初期キリスト教会の説}
タロット・カードの分析 {トランプの起源/薔薇十字団の世界論/タロット象徴体系の問題/数のないカード/二十一枚の大カードの象徴体系/組札}
荒野の幕屋 {エジプト密儀参入者モーゼ/幕屋造り/幕屋の造作/契約の箱/栄光の式服/ウリムとトムミム}
薔薇十字団 {開祖C・R・Cの生涯/ヨハン・ヴァレンティン・アンドレーエ/薔薇十字団の錬金術的教義/薔薇十字の意味/薔薇十字団の神殿/薔薇十字の達人}
薔薇十字団の教義と信条 {『コンフェッシォ・フラテルニタティス』/『憂鬱の解剖』/薔薇十字団の思想とジョン・ヘイドン/賢者の三つの山/哲学的な卵/薔薇十字団の目的}
薔薇十字団とカバラの十五の図像 {シャマイム、霊の海/創造の七日/クリスチャン・ローゼンクロイツの象徴的な墓/元素の世界/新しいエルサレム/自然の偉大な秘密}
ベーコンとシェイクスピアと薔薇十字団員 {薔薇十字団の仮面/ウィリアム・シェイクスピア伝/フランシス・ベーコン卿/折り句形式の署名/意味のある数三十三/哲学的死}
象徴哲学の一要素としての暗号 {秘密のアルファベット/二字暗号/絵文字暗号/口承暗号/数字暗号と音楽暗号/暗号体系}
フリーメーソンの象徴体系 {セツの息子たちの立てた柱/エノクと玉門/ディオニュソス建築師団/ローマの僧団/宇宙の知恵の化身ソロモン/フリーメーソンの貴重な遺産}
密儀と密使 {ホメロスの黄金の鎖/アレキサンドリアの新プラトン主義者ヒュパティア/「神のような」カリョストロ/サン-ジェルマン伯爵/アメリカ国旗の図案/独立宣言}
巻末に全巻総目次を収録
【第IV巻 錬金術】
“錬金術の象徴体系に封じ込められた無限の生命と力と叡智―人間精神の深層におり立ち、秘教哲学の観点から文明のあるべき全体像を問い直す。全巻完結。”(帯文)
目次:
錬金術とその代表的人物 {金属の増殖/皇帝レオポルド一世の紋章/パラケルスス・フォン・ホーヘンハイム/ライムンドゥス・ルルス/ニコラ・フラメル/ベルナルドゥス・トレヴィザヌス伯爵}
錬金術の理論と実践 第一部 {錬金術的哲学の起源/アレキサンダー大王と物言う木/自然と技術/錬金術の象徴体系/ソロモンの雅歌/「哲学者」の「金」}
錬金術の理論と実践 第二部 {錬金術の祈り/ヘルメスのエメラルド表/薔薇十字団の導師からの手紙/月の魔法の山/錬金術の公式/賢者の露}
科学の結婚 {クリスチャン・ローゼンクロイツ結婚式に招かれる/光の乙女/哲学的な異端審問/オリンポスの塔/人造人間/黄金の石の騎士}
神秘的キリスト教 {キリストの生涯と聖エイレナイオス/イエスの本来の名/キリスト教徒エッセネ派/アーサー王説話群/魔術師マーリン}
十字架と磔―異教とキリスト教の神秘体系において {黄金伝説/アレキサンドリアの失われし図書館/異教の象徴体系における十字/磔は宇宙の寓話/ケツァルコアトルの磔/受難の釘}
黙示録の神秘 {エペソスの聖都/黙示録の著者/アルファとオメガ/神の子羊/四人の騎手/獣の数}
イスラームの信仰 {モハメッドの生涯/コーランの開示/告別の巡礼/予言者の墓/メッカのカーバ神殿/イスラームの秘密教義}
アメリカ・インディアンの象徴体系 {平和のパイプの儀式/歴史的なハイアワサ/『ポポル・ヴー』/アメリカ・インディアンの魔術/ヒバルバの密議/ミデウィウィン}
結論
巻末に「日本の読者へ」(M・P・ホール)、訳者後書き、全巻総目次/図版総目次、参考文献、索引(事項・人名・書名)を収録