中国小説史略 上下2巻揃 魯迅 訳:今村与志雄 ちくま学芸文庫

1997年 文庫判 P437、396+索引P11 各巻帯付 カバー端僅イタミ

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1997年 文庫判 P437、396+索引P11 各巻帯付 カバー端僅イタミ

【上巻】
“伝奇と怪異譚
膨大な資料を博捜し、小説史という未開の分野を体系化した先駆的業績”(帯文)

“幽遠な中国文学の歴史の中で、未整理の状態であった小説の分野に、開拓の鍬を初めていれた、先駆的名著。著者によって形作られた文学史の枠組みは、後世に至るまで、研究上の大きな指針となった。この巻では、神話・伝説から、魏晋の逸話集、唐宋の伝記へと流れを導き、もっともよく知られた「三国志演義」「水滸伝」、さらに「西遊記」に及ぶ。これらの作品はどのように形成されていったか。原典の博捜と考証、そこに加えた批評と鑑賞に、巨星魯迅の真面目がうかがわれる。”(カバー裏紹介文)

目次:
題記

第一篇 歴史家による小説の記述とその価値の判定 {『漢書』「藝文志」の説、『隋書』「経籍志」の説。『唐書』「経籍志」から始めて小序がなく、『新唐書』「藝文志」からはじめて幽霊や仙人の伝記を格下げして小説に入れる。明の胡応麟による小説の六分類、清の『四庫書目』による小説の三分類。『四庫書目』は古史を格下げして小説に入れる。書目の変例。}

第二篇 神話と伝説 {小説の淵源―神話。中国は原始神話を欠く。神話の伝説化。神話および伝説を多く含む書物―『山海経』、『穆天子伝』、『楚辞』の「天問」など。中国神話が散逸滅亡した理由。}

第三篇 『漢書』「藝文志」に記載された小説 {『漢志』に記録された小説は現在すべて散逸。『伊尹説』。『鬻子説』。『青史子』。『師曠』。『虞初周説』。『百家』。『務成子』および『宋子』。}

第四篇 現存する漢代の小説 {現存の漢代の小説はみな偽作である。東方朔の『神異経』、『十洲記』。班固の『漢武故事』、『漢武内伝』。郭憲の『漢武洞冥記』。劉款の『西京雑記』。伶玄の『飛燕外伝』および漢代作の『雑事秘辛』}

第五篇 六朝の超自然的な、怪異譚(上) {文士による神と怪異の物語―魏の文帝の『列異伝』、張華の『博物志』、干宝の『捜神記』、陶潜の『捜神後記』、劉敬叔の『異苑』、劉義慶の『幽明録』、呉均の『続斉諧記』。怪異譚におけるインドの影響。}

第六篇 六朝の超自然的な、怪異譚(下) {仏教徒による因果の講釈―王《王+炎》の『冥祥記』など。方士による勧告と誘導―王浮の『神異記」、王嘉の『拾遺記』。}

第七篇 『世説新語』とその前後 {仏教と道教とが互いに煽りたてて清談になる。裴啓の『語林』、郭澄之の『郭子』。劉義慶の『世説』および劉峻の注。沈約の『俗説』、殷芸の『小説』。『世説』の一体―邯鄲淳の『笑林』、侯白の『啓顔録』。歴代、『世説』を模倣した物が多い。}

第八篇 唐代の伝奇物語(上) {唐代はじめて意識的に小説を作る。唐代の小説は戯曲に大きな影響をのこす。王度の「古鏡記」、無名子の「白猿伝」、張文成の『遊仙窟』。開元天宝以後の作者の擡頭―沈既済の「枕中記」など、沈亜之の「湘中怨」など、陳鴻の「長恨歌伝」など、白行簡の「李娃伝」など。}

第九篇 唐代の伝奇物語(下) {作者のなかの二大作者―元《禾+眞》の「鶯鶯伝」およびその後の反響、李公佐の「南柯太守伝」、「謝小娥伝」、「古嶽瀆経」。}

第十篇 唐代の伝奇物語集および雑俎 {牛僧孺の『玄怪録』およびその模倣作。段成式の「酉陽雑俎』と『続集』。李義山の『雑纂』および宋、明代の続作。}

第十一篇 宋代の怪異譚および伝奇物語 {宋代初め編纂の『太平広記』は小説の宝庫。信憑性を求めた宋代怪異譚―徐鉉の『稽神録』、呉淑の『江淮異人伝』。篇数の多い宋代怪異譚―洪邁の『夷堅志』。宋代伝奇物語は教訓的―楽史の「緑珠伝」、「楊太真外伝」、秦醇の「趙飛燕別伝」など。宋代伝奇物語の尚古性―「大業拾遺記」など、「梅妃伝」。}

第十二篇 宋代の話本 {唐代すでに俗文の話があった。宋代の俗文小説の由来。雑伎芸のなかの説話。説話四種の講史および小説。現存する話本類―『五代史平話』、『京本通俗小説』。}

第十三篇 宋、元二代の擬話本 {作品に及ぼした話本の影響。劉斧『青瑣高議』および『《手へん+庶》遺』。『大唐三蔵法師取経記』。『大宋宣和遺事』。}

第十四篇 元、明二代から伝わった歴史物語(上) {元刊本『全相平話』。羅貫中およびその著作―『三国志演義』、『隋唐志伝』、『残唐五代史演義』、『北宋三遂平妖伝』。}

第十五篇 元、明二代から伝わった歴史物語(下) {施耐庵と羅貫中。『水滸伝』の四本―一百十五本、一百回本、一百二十回本、七十回本、『蕩平四大寇伝』。明の陳忱の『後水滸伝』および清の兪万春の『結水滸伝』。開闢から宋までの歴史を扱った明代の平話。清における総括および補訂。}

第十六篇 明代の神対悪魔の小説(上) {明代中ごろ、道教崇拝の影響。『四遊記』―呉元泰の『上洞八仙伝』、余象斗の『華光天王伝』および『玄天上帝出身伝』、楊志和の『西遊記伝』}

第十七篇 明代の神対悪魔の小説(中) {呉承恩の『西遊記』。『後西遊記』および『続西遊記』」。}

第十八篇 明代の神対悪魔の小説(下) {許仲琳の『封神伝』。羅懋登の『三宝太監西洋記』。董説の『西遊補』。}

第十九篇 明代の風俗小説(上) {『金瓶梅』。明代の中ごろ、方士や文臣が方薬を献上して寵愛されたことは小説に影響した。『玉嬌李』。丁耀亢の『続金瓶梅』は因果応報説に堕落した。『隔簾花影』。}

第二十篇 明代の風俗小説(下) {才子佳人小説のさまざま―『玉嬌梨』、荻岸山人の『平山冷燕』、名教中人の『好逑伝』。雲封山人の『鉄花仙史』。}

訳者注

【下巻】
“佳人と武侠の世界
『聊斎志異』や『紅楼夢』が登場
「中国小説の歴史的変遷」を併録する”(帯文)

“「小説にはじめて社会諷刺の書というにふさわしい作品が現れた」(本書第23篇「儒林外史」の項)と著者は言う。第24篇では、風俗小説の代表である「紅楼夢」に一篇をあて、内容を詳述し、作品の意義を語る。そして清代流行した武侠物。著者は清末の糾弾小説をもって中国小説の長大な歴史を書き終える。全28篇。この巻では、本書ともっとも関連のある「中国小説の歴史的変遷」および、小論を併載する。”(カバー裏紹介文)

目次:
第二十一篇 明代における宋代市人小説の模倣とその後の選集 {馮夢龍の『古今小説』。三言―『喩世明言』、『警世通言』、『醒世恒言』、凌濛初の『拍案驚奇』二刻。周清原『西湖二集』。東魯古狂生『酔醒石』。明、清二代の選集―抱甕老人の『今古奇観』、東壁山房主人の『今古奇聞』、無名氏の『続今古奇観』。}

第二十二篇 清代における晋唐小説の模倣およびその支流 {明代はじめ、唐代の伝奇物語の模倣の勃興および禁止。蒲松齢が伝奇物語にならって狐と鬼の話を書く―『聊斎志異』。紀《日へん+均の右側》は晋宋の怪異譚にならって書物を作った―『閲微草堂筆記』五種。王韜は異聞を記したが、鬼の話は少なくなる―『遯窟《言+闌》言』など。怪異譚の末流は因果談に堕落した。}

第二十三篇 清代の諷刺小説 {呉敬梓の『儒林外史』。『儒林外史』の妄増本。諷刺小説に後継者なし}

第二十四篇 清代の風俗小説
 {『紅楼夢』―原名『石頭記』―初本および全本。『紅楼夢』の材源についての異説―明珠家の事とする説、董鄂妃の話だとする説、康熙朝の政情を寓したものとする説。『紅楼夢』の作者および続作者の考定―曹霑と高鶚。『紅楼夢』の続作の多いこと。}

第二十五篇 清代の学識と文才を誇示する小説 {学識と道学的抱負の作―夏敬渠の『野叟曝一言』。文才の作―屠紳の『《虫+覃》史』、陳球の『燕山外史』。博物多識の作―李汝珍の『鏡花縁』。

第二十六篇 清代の花街小説 {唐代以来、文人は遊廓の瑣事をよく書いた。陳森の『品花寶鑑』。魏秀仁の『花月痕』。兪達の『青楼夢』。花街小説における『紅楼夢』の名残とその消滅。韓子雲の『海上花列伝』。}

第二十七篇 清代の任俠小説と裁判物 {文康の『児女英雄伝』。石玉崑の『三俠五義』および兪《木+越》が改作した『七俠五義』。『小五義』、『続小五義』、『正続小五義全伝』。『施公案』および『彭公案』。模倣作と続作が多い。『水滸』精神は民間で消滅した。}

第二十八篇 清末の糾弾と摘発の小説 {李宝嘉の『官場現形記』。呉沃堯の『二十年目睹之怪現状』およびその他。劉鶚の『老残遊記』。曾樸の『《薛の下に子》海花』。糾弾と摘発の作風が堕落して、誹謗の書および黒幕小説となった。}

後記

中国小説の歴史的変遷
 第一講 神話から神仙伝へ
 第二講 六朝時代の怪異譚と人間記録
 第三講 唐代の伝奇物語
 第四講 宋代の「説話」とその影響
 第五講 明代小説の二大主潮
 第六講 清代小説の四派とその後の展開

〈附録〉六朝の小説と唐代の伝奇は、どこが違うか

訳者注
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