1996年 A5判 P509+索引P99 カバー少ヤケ、少汚れ、端少イタミ 小口僅汚れ
“十一年に及ぶアマゾン河探検を通じて膨大な博物標本を科学界にもたらしダーウィン進化論の基礎を築いたヘンリー・ウォーター・ベイツ。
滔々と流れる大河の源流を目指し、鬱蒼たる熱帯雨林の中に新奇な動植物を求め、そこにすむ人々の暮らしと風土を詩情豊かに書き記した探検博物学の記念碑的名著。
明らかにされるベイツ型擬態発見の経緯。”(カバー袖紹介文)
目次:
チャールズ・ダーウィンの言葉
ま えがき
第一章 パラ
アマゾン到着―土地の景觀―パラ川―パラ郊外のはじめての散策―自由黒人―郊外の鳥、蜥蜴、そして昆虫―葉切蟻―パラの気候、歴史ならびに現状のあらまし
第二章 パラ(続)
パラの湿林―あるポルトガル人の地主―ナザレの村荘―赤道下の博物学者の生活―乾燥した処女林―マゴアリ―人里離れた入江―原始先住民
第三章 パラ(続)
宗教上の祝祭日―マーモセット科の猿―蛇―森の昆虫―パラ地区と近隣地域との動物相の関係
第四章 トカンティンス川とカメタ
旅の準備―ゴアジャラ湾―ミリチャーヤシの木立―下トカンティンス川―川の素描―ヴィスタ・アレグレーバイアン―急流―グアリバス滝への船旅―トカンティンス川の河畔に住む先住民の生活―二度目のカメタへの旅
第五章 カリピとマラジョ湾
パラ川とマラジョ湾―カリピ行き―クリスマスと黒人の慣習―あるドイツ人の家族―蝙蝠―蟻喰―蜂鳥―ムルクピへの遠出―住民の家庭生活―インディオとの狩猟行―パカとクティアの博物誌―昆虫
第六章 下アマゾン―パラからオビドス
アマゾン河の旅行様式―アマゾン河の初期の探検の歴史的概要―旅の準備―大型交易船上の生活―パラ川とアマゾン河を結ぶ狭い水路網―はじめて見る大河の姿―グルパー―大砂州―扁平頂の山々―渓谷の縮小―サンタレン―オビドス―オビドスの博物学−地方的変種の隔離による種の起原
第七章 下アマゾン―オビドスからマナオス、すなわちリオ・ネグロ川の終端(バーラ)
オビドス出発―河畔と側水道―カカオを栽培する人々―船上生活の日々―大きな嵐―砂島とそこに棲息する鳥類―パレンティンスの丘―黒人の商人とマウェ族インディオ―ヴィラ・ノヴァ、そこの住民、気候、森と動物―カララウク―田舎の祭り―カララウク湖―虻―セルパ―クリスマスの休日―マデイラ川―あるマメルコの農夫―ムラ族インディオーリオ・ネグロ川―バーラの描写―パラ下航―黄熱
第八章 サンタレン
サンタレンの位置―住民の作法、習慣―商売―気候―癩とその歴史的概要―草の生えたカンポと森―マビリ、マイカ、イルラへの遠出、およびその博物学の概要―椰子、野生の果樹、細腰蜂、左官蜂、蜜蜂、樹懶およびマーモセット―白蟻の生活史
第九章 タパジョース川遡行
船旅の準備―帆走第一日目―金の工面の方法、および内陸部で採集した標本の発送―モンタリアの紛失―アルタード・シャオン―森への遠征―貴重な材木―魚取りの方法―船乗りたちのむずかしさ―アヴェイロス到着―近郊の探検―シロガオオマキザルのこと、およびオマキザル科の猿の習性と気質―人になれた鸚哥―伝道開拓地―クパリ川への乗り入れ―アナコンダとの冒険―猿の燻製―大蛇ボア―ム
ンドゥルク族インディオの村と未開部族の急襲―クパリ川の滝―スミレコンゴウインコ―ふたたび広大なタパジョース川へ―サンタレンへ下航
第一〇章 上アマゾン河―エガをめざして
バーラ出発―上アマゾン河における最初の昼と夜―氾濫期のすさまじい川の景観―クカマ族インディオ―インディオのものの考え方―突風―アマゾンマナティー―森林―アンデス山脈から浮遊してくる軽石―崩壊落下する川岸―エガとその住民―エガにおける博物学者の日々の生活―習慣、商売など―上アマゾン河の四季
第一一章 エガの近くの小旅行
テフェ川―川岸の木立を抜けての採集行―パッセ族の首長宅訪問―パッセ族の性質と風習―ソリモンエス川の砂島へ一回目の小旅行―大川亀の習性―二回目の小旅行―内陸の水溜まりにおける亀漁―三回目の小旅行―先住民といっしょに出かけた森のなかの狩猟行―エガ帰着
第一二章 エガの付近の動物
赤い顔をした猿―パラウアク(サキ)―ヨザル―マーモセット―ジュプラ(キンカジュー)―新世界猿と旧世界猿の比較―蝙蝠―鳥―シロムネオオハシ―ニジチュウハシ―昆虫―垂れ下がった繭―軍隊蟻―盲目の軍隊蟻
第一三章 エガから上流の旅
汽船によるアマゾン河の旅―船客―トゥナンティンス―カイシャーナ族インディオ―ジュタイ川―ジュタイ川とシュルア川のインディオ部族―サポ川―アラウア族―インディオ―フォンテ・ボア―サン・パウロ・デオリヴェンサへの旅―トゥクナ族インディオ―病気―パラ下航―パラの変貌―帰国
訳者あとがき
索引