平成4年改版第2版 A5判 P328 帯付 函カバー僅ヤケ 遊び紙上端ラベル剥がし跡
平成4年改版第2版 A5判 P328 帯付 函カバー僅ヤケ 遊び紙上端ラベル剥がし跡
昭和32年に刊行されたものを改版。
“著者は柳生石舟斎の道統十四代 柳生厳長氏
流祖・上泉伊勢守をはじめ、剣の柳生の大祖・石舟斎宗厳、江戸柳生の開祖・但馬守宗矩と十兵衛三厳、尾州柳生の開祖・兵庫助利厳と連也兄弟等々、流史と家譜にもとづいて秘められた剣聖の真髄を語る。加うるにこれら剣聖の相伝した門外不出の極意伝書をも発表!”(帯文)
目次:
【史話篇】
新陰流の道統と 正統柳生家について {誤伝と嘘記に充ちた一流の史話/新陰流兵法・剣の柳生氏の道統ならびに血統図/新陰流兵法正統相伝の譜}
流祖・上泉伊勢守秀綱 {夢の跡/吹毛の剣/新陰流の創始と 伊勢守がうけた師伝・系統 ―古来もろもろの世伝・巷説について/廻国武者修行/上洛の途上}
上泉伊勢守と 柳生但馬守宗厳 {宝蔵院の鎌鎗/柳生氏の遠祖/戦国時代の柳生氏と 若き日の但馬守宗厳/但馬守宗厳 伊勢守を奈良宝蔵院に迎える/伝えられる仕相の実相/宗厳の出精/上洛にあたって伊勢守 宗巌に無刀取りの発明を嘱す/伊勢守 疋田豊五郎に暇を遣わす/義輝将軍 伊勢守の兵法を上覧/但馬守宗厳 無刀取りを発明/一国一人の印可相伝 ―宗厳 正統第二世となる/秘書 影目録 四巻を相伝}
伊勢守信綱の晩年と その高弟たち {山科言継卿との道交 ―但馬守宗厳 義昭将軍に仕えて京都で師と会す/大胡武蔵守信綱 叙位 ―帰国と その終焉/疋田栖雲斎と 丸目鉄斎
江戸柳生の開祖、但馬守宗矩と その兄弟 {石舟斎 新陰流を大成する ―家康 一流を信篤 宗矩知遇をうける/又右衛門宗矩 秀忠将軍の兵法師範となる/「大通」円成の柳生但馬 ―老年稀世の出世/宗矩 剣の逸話/宗矩の晩年/但馬と沢庵/宗矩の兄弟 ―逆風の太刀で十八人を斬り落した 五郎右衛門}
江府柳生の月影 十兵衛三厳と 両人の弟 {不遇狷介の十兵衛三厳/夭折の俊才 刑部少輔友矩/幸運児 飛翼守宗冬/十兵衛三厳の晩年と その後の江戸柳生家}
尾州柳生の開祖・兵庫助利厳 {石舟斎 兵介に一子相伝を決意する―兵介 肥州の加藤家に仕える/肥州に於ける 柳生伊予守長厳 ―長厳 加藤家を辞去の真相/兵介 石舟斎より一子相伝の印可をうける ―石舟斎 一世一代の道業ここに了る/石舟斎 厳勝 宗矩に印可を相伝する ―江戸柳生流の末法/石舟斎 七十八歳をもって寿終/柳生伊予の 長き諸国武者修行 ―新当流長刀・鎗の宗を承けつぐ/兵法の天才 佐野九郎兵衛 伊予の門弟となる ―京の商人 加藤浄与との奇縁/伊予 浄与の養女 珠と契る/酸府大御所 伊予を招く ―高田三之丞 随身する/御流儀 ―尾張義直 正統第四世を承けつぐ/「無位の真人」柳生如雲斎 ―霊峰和尚との道契}
尾陽柳生の水月 連也と両人の兄 {清厳討死 ―その遺書 韶室宗陽 追悼/利方 家督をつぐ ―兵庫の高足輩、利方の門弟/連也 中興の道業 ―不世出の天才/大成 ―一子相伝/家光将軍 茂左衛門 兵助を幕下に召して 兵法上覧 ―兵助 江戸柳生宗冬と仕相する}
兵助厳知 如法の妙術/連也 晩年の清逸 ―一期の道業 剃髪 法体/連也の心をつくした 遺言状/ ―小林の第を返上 遺物悉くを取片付けさせて 人に贈る}
史話篇余録 {新陰流正統の表 柳生の大太刀/甲冑武者剣術の要領/ひきはだ・しないについて/無刀取りの実話 ―兵庫の門弟同士/江戸の但馬と 尾州兵庫との不和絶交のこと/一刀流小野忠明と 柳生兵庫 ―霊峰和尙を軸とし 互に心の清交があったと想われる/東の三聖 西の三聖 東―家光将軍・沢庵和尚・柳生但馬守 西―義直公・霊峰和尙・柳生兵庫助/東西三聖の年表/柳生如雲斎の画像 三幅と自賛の偈詩と和歌/連也和尚の画像と 五首の歌書き/法徳寺 再建落慶のこと ―厳周 厳長 祖宗の影前に兵法を奉献}
【伝書篇】
流祖・上泉伊勢守自筆相伝書 {一、印可状 一札/二、新影流 影目録 第一 燕飛/三、新影流 影目録 第三 三学/四、新影流 影目録 第四 九箇}
柳生石舟斎自筆相伝書 {一、新陰流兵法目録事 (太刀の目録)/二、新陰流截相口伝書事(截相の目録)/没玄味手段口伝書(没玄味目録)}
柳生如雲斎自筆相伝書 {一、没玄味手段口伝書の奥書き/二、始終不捨書 ―序文/三、始終不捨書}
柳生連也自筆相伝書 {一、新陰流兵法目録/二、新陰流兵法目録 連也口伝書の付録 ―兵法十二箇条}
伝書篇余録 {新陰流の伝書について ―古今の嘘妄を訂す/柳生石舟斎自筆の兵法百歌/柳生石舟斎自筆の一流の紀綱・柳生家憲/タイ捨流が表太刀の本とした新陰流の太刀について}
新陰流近今の道業
跋(安岡正篤)