
1992年 A5変型判(ページ部分20.0×14.8) カバー少スレ、端少イタミ、内側下端濡れシミ
“人はなぜ、巡礼行に出でたとうとするのか。いかなる衝動が、かれらを、私たちをうながしているのか―。スペインの西の端への巡礼についての歴史学、心理学、社会学、宗教学等の百科全書的総合。「巡礼現象」についての初の根本的省察。”(宣伝文)
目次:
序
サンティヤゴ巡礼
【I 伝説、場所、道】
一 聖ヤコブ崇拝
《伝説と歴史》 サンティアゴ教会/墓所の発見/聖ヤコブの移葬
《聖ヤコブ崇拝の誕生》 聖遺物の真正性の認証
《聖ヤコブ―漁師から戦う人へ》 『サンティアゴとスペイン戦争』/コインブラ攻略の伝説
《聖ヤコブ崇拝の普及のための、クリュニーの役割》
《国際的な巡礼の初め》 ゴデスカルクの巡礼/コンポステーラの破壊と略奪
二 聖なる空間
《初期の建築》
《ロマネスクの大聖堂》 十二世紀の工事/様式と概観/栄光の門
《バロックの舞台装置》
《サンティアゴで、巡礼者たちの活動》
三 コンポステーラへの道
《ヨーロッパにおけるサンティアゴへの道》 源流/フランスの道/ヨーロッパ諸国からの道
《「ロミューの道」、南のルート》 サン・ジル/トゥールーズ/アラゴン
《中央のふたつの道》 ル・ピュイのノートルダムから出発して/ヴェズレーから出発して
《「巡礼者たちの踏みしめた本道」》 パリ/ボルドー/サン・ジャン・ピエ・ド・ポール
《「カミーノ・フランセス」》 モール人と戦う聖ヤコブ/レオン/コンポステーラ
四 サンティアゴへのイタリアの道
《海岸の道とアルプス越えの道》 資料/海岸の道とアルプス越えの道
《「フランス街道」(ラティウムからトスカナへ)》 ローマ/シエナ/アルトパッシオ/フィレンツェ/ピストイア
《アペニン山脈とアルプス山脈の通路》 チサ峠/グラン・サン・ベルナール峠/スゼの渓谷/モンジュネーブル
《アルプスからピレネーへ》 アヴィニヨン/トゥールーズ・ルート/ロンセスバリェス峠
【II 巡礼の旅と意識と生活 ―《巡礼の旅への躍動》】
一 中世のサンティヤゴ巡礼たち
《躍動》 現世の救済のために苦しむこと/苦行に身をさらすこと/聖なるものに触れること
《試練》 地理的障害/空腹の試練/自発的な亡命
《頼みとなるもの》 旅仲間/同郷の人/聖なる遺体
《到着》
《帰還》
二 近代の巡礼たち
《行動の巡礼から観念の巡礼へ》 巡礼の擁護と霊的意味づけ/内面的巡礼の旅へ/流浪者とならず者
《巡礼の証》 巡礼の旅への神の召し/堕落への道/浄化への道/再発見
《伝統と革新とのあいだ》 謙遜な人びとの宗教
三 現代のコンポステーラ
《考え方の変化》 二十世紀の巡礼者たち
《巡礼たちのウルガータ》 道を進むこと/典礼/思い出の品々/記憶
《記憶からキリスト教的説教へ》 神と聖史/物語と現在/神と王国/神と儀式
《旅の意味》
【III 巡礼の心と生活 巡礼者の社会】
一 巡礼者の社会
《巡礼の標識と服装》 標識/貝殻/巡礼の服装
《巡礼の種類》 信心による巡礼/政治的巡礼行/観光目的の巡礼行/委託による巡礼者―死後の巡礼行と代理巡礼行/刑による巡礼者/偽りの巡礼者―巡礼行の乱用に対する戦い
《巡礼者兄弟団》 発達と設置/新規加入/兄弟団の組織と活動/兄弟団の生活
二 オランダの巡礼者
《オランダにおける聖ヤコブの評判》
《初期建造物と崇拝の普及》 ヘント(ガン)における聖ヤコブ崇拝/文学における聖ヤコブ
《十四―十六世紀における巡礼行の流行》 強制巡礼行/サンティヤゴ兄弟団
《道順》
《旅の企画》 旅費/旅の援助金
《伝説の非神話化》
【IV 巡礼の中にひそむ力】
人間学的な展望
一 伝説、歴史、信仰
《伝承と墓―信仰の起源》
《信仰の発展》
《コンポステーラ、エルサレム、ローマ》
《コンポステーラでの恵みのしるし》
《聖ヤコブ信仰の広がり》
《伝説》 墓の「発見」/奇跡の合理化/人間学的データ
《崇拝の史的生成》
二 道
《聖なる道》 空間による神聖化/最終目的地による聖化/霊場―聖なる遺骸/巡礼者聖ヤコブ/道に沿う聖なる組織・団体
《道にまつわる叙事詩》
《記憶の道》
三 地の果て、西方への旅
《西方=太陽の没する土地》
《さい果ての地》
《海の神話》
四 ひとつの記章の選定―「聖ヤコブの貝(帆立て貝)」
《コンポステーラの事実》
《貝殻、巡礼に共通の象徴》
《なぜこの記号なのか》
五 秘儀伝授の体験
《秘技伝授の基層》
《秘技伝授の道》
《錬金術の錬成》
訳者あとがき
索引