平成7年初版　Ａ５判　P326　函時代シミ多　本体元パラ下端僅破れ

目次：
人物呼称と作品形象
　呼称表現の映像分析　｛人物の呼称／勢語の男性／勢語の男女／源氏の一族／光君の事例／心理の傾斜／源語の女性／藤壺の中宮／原則の指定／爾余の物語｝
　紫上呼称の選定原理　｛女性の呼称／印象の呼称／源語の創造／紫とゆかり／紫上の成立／降嫁の以前／紫系の呼称／指定の呼称／属性の統合／呼称の定着／紫系の欠如／呼称の必然｝
　王朝物語と人物呼称　｛物語と実名／人物の比重／文脈の解釈／作者の性格／創作の意図｝

類義表現の作品遍在
　京師規定の表現機能　｛京師の規定／政治と文化／光君の空間／玉鬘の帰着／続編の京師／正編と続編／源語の方法｝
　作品個性と美的規定　｛語りと物語／人物の感動／和歌と会話／作者の姿勢｝

病状規定と人物形成
　源氏物語の疾病規定　｛疾病の規定／対面の拒否／移動の回避／弱者の対応／要求の実現／特異な体験／男女の関係／転地の要因／他者の疾病／光君の造形｝
　覆名物怪と顕名物怪　｛物怪と人間／惑溺の極致／譲位の決断／女親の危惧／未熟な柏木／社会的待遇／関係の切断／出現の原理｝

慣例法式の表現効果
　用語「れい」の思想背景　｛作者と読者／公的な場面／日常の生活／超現実性賦与｝
　一般慣例と特例創始　｛物語の現実／男君の魅力／先例の適用／慣例の超過／慣例の遵守／読者の感性｝

過去規定の表現方法
　物語作者と対象素材　｛作者と素材／初期の物語／後期の物語／史的な展開｝
　作品大鏡の歴史叙述　｛作者の座標／年次の規定／世継の年齢／東宮の廃位／若侍の批判／栄華の顕示／例外的事例／勝者と敗者／二種の現在／談史の姿勢／史観の検証｝
　擬古物語の設定次元　｛擬古と模倣／藤原宮御時／新旧の共存／実名の映像／明日香皇女／過去と現在｝

後記
著作目録
索引