1985年初版 四六判 P324 カバー僅汚れ、裏一部剥がれ、下端僅イタミ 地少シミ汚れ 遊び紙少剥がし跡
建具、指物、漆、表具などの日本家屋の周辺に関わる職人へのインタビュー集。
目次:
1 建具ひとすじ―橋本辰三郎
{修業時代/建具の材料/建具の仕上げ/建具の木割/建具の仕口/関東と関西の違い/工夫と調整}
2 江戸指物師一代―高野吉示
{あんたんたる明日の和家具/修業時代/親方森川義直のこと/和家具の材料/仕口と継手/時代仕上げについて/家具と建物の関係/才勘定と石勘定/いい家具とは/指物師の悩み/家具の杢目/家具づくりのむずかしさ/家具の手入れなど/ふたたび後継者のこと}
3 唐木指物―望月塩四郎
{唐木を扱って三代目/唐木という材について/削り一年、一仕事十年/取引の単位は斤/今は東京に十軒とない唐木屋/道具について盆栽棚・飾り棚・テーブル/そば屋にお膳のあった時代/輸入禁止令から解除まで/分止まりと疵もの}
4 漆よもやま話―大河原光之助
{漆と漆下地/人乾の問題/塗下地としての積層材/接着剤と麦漆/下地が大切/下地と下塗り/下地の重要性/漆の手入れ/外国産の漆/漆の産地/漆の褪色/防腐材としての漆/色の話/昔の話}
5 日本建築の裏方―表具、経師のむずかしさ―向井一太郎
{設計者への協力/従の立場で個を生かす/震災を契機に変わる/戦後派の職人/個性をもつということ/襖の今昔/糊の問題/襖は味わうもの/職人気質のうつりかわり/いい襖を作る条件/襖のうつりかわり/襖は部屋に合わせて/冷暖房と壁塗}
6 畳職人の歴史と技術―能勢熊
{畳の修行/畳の道具/畳の寸法の割り出し/入り畳の寸法割り出し/畳のひずみの処理/畳のよしあし/床踏み三年縁十年/縦つ明かりと横明かり}
7 左官うつりかわり―星清
{昔の左官/壁土あれこれ/今の左官/左官の道具/中塗りは梨子地肌/平均にコテをあてる/乾燥について/人目につく壁、つかない壁/リシン壁について/技術の歴史/関東の道具と関西の道具/経験と教訓}
8 藤岡の鬼瓦―山口喜代蔵
{鬼瓦ひとすじ/弟子入りして十年修行/まず粘土をこねる/屋根との調和を考える/芝・増上寺の鬼瓦/鬼瓦の出来不出来/鬼瓦の格の上下/最近の瓦について/瓦づくりは春から夏場がいい/ソ連でした鬼瓦の勉強}
9 江戸川の草屋根―宇田川猛治・相沢韶男
{草屋根の仕事/屋根葺きの材料/葭の一枚ずれ/屋根葺きの順序/千葉の技術・会津の技術/屋根葺きの道具/伊勢神宮の雨洩り}
付記
聞き手略歴