1992年初版　四六判　P254　カバースレ、キズ　小口ヤケ

“本書で私が明らかにするのは、世界制覇の目的でナチスがいかに体系的な方法でオカルティズムと魔術の応用を試みたかである。……”（本書巻頭『オカルティズムについて』より）


目次：
オカルティズムについて
はじめに

一章　ヒトラーの青年時代
　｛欠点だらけの男ヒトラー／ニーチェとショーペンハウアーの影響／第一次大戦がヒトラーを変えた／オカルティズムに染まったドイツ労働者党／魔術的政治への傾斜｝
二章　運命の槍
　｛「運命の槍」に魅せられたヒトラー／運命的な「パルシファル」との出会い／「パルシファル」と聖杯伝説の謎／ヒトラーとシュタインの対話｝
三章　ナチスと占星術
　｛ヒトラーを占った占星術師／ヒトラー暗殺計画を予知した男／占星術をめぐる戦い｝
四章　反ユダヤ思想
　｛ワーグナーの反ユダヤ思想／反ユダヤの悪魔チェンバレン／ドイツのオカルト神話を創った男たち／ユダヤ・プロトコールの仕掛人｝
五章　トゥーレ協会
　｛アル中で麻薬中毒の夢想家エッカルト／ハウスホーファーの黒魔術｝
六章　アトランティスを求めて
　｛アーリア人の理想郷／アトランティス大陸北極説｝
七章　世界氷河説
　｛ヘルビガーの宇宙進化論／ドイツ軍を敗戦に導いたオカルト天気予報｝
八章　空洞地球説
　｛ドイツ海軍将校が信じた空洞地球説／世界氷河説と空洞地球説の対決／空洞地球説の証明｝
九章　ナチスとチベット
　｛オカルティストの聖地チベット／シャンバラーの地下王国／ニコラス・レーリヒのチベット探検｝
一〇章　ナチスと空飛ぶ円盤
　｛ツングース爆発とＵＦＯ／レーリヒの目撃した空飛ぶ円盤／ＵＦＯはシャンバラーの使者｝
一一章　魔術師としてのヒトラー
　｛ヒトラーのカリスマ的魅力／悪魔的パワーの秘密｝
一二章　ヒトラーの予知能力
　｛戦争指導に使われた予知能力／ヒトラーの予知能力の秘密｝
一三章　ノストラダムスの予言
　｛ノストラダムスの予言に現れたヒトラー／第二次世界大戦を予告したノストラダムス／捏造されたノストラダムスの予言｝
一四章　ナチスと数秘術
　｛ヒトラーの命運を示す数字／戦争の行方を変えた数秘術｝
一五章　シンボルの戦い
　｛ハーケンクロイツは黒魔術の象徴／十字架とかぎ十字の戦争／悪魔的シンボルとしての剣と言葉｝
一六章　ヒムラーの城
　｛ロボット人間ヒムラー／ＳＳとゲシュタポによる恐怖支配／ヒムラーの悪魔の城／黒いイエズス会士｝
一七章　ナチスと骨相学
　｛科学から秘術へ／悪魔的な人種主義に結びついた骨相学｝
一八章　殺人鬼と狂人たち
　｛ナチスに群がった悪魔の医師たち／ナチス人種理論の悪夢／狂気の黒魔術集団｝
一九章　神々の黄昏
　｛白魔術師ケルステンの抵抗／ヒムラー説得工作／黒魔術師ヒトラーの最期｝
二〇章　反ナチス・オカルト・グループ
　｛二〇世紀最大の魔術師クロウリー／スターリンの魔術師メシング／フィラデルフィア・エクスペリメントの怪｝

監訳者あとがき