昭和51年初版 四六版 P365 カバーヤケ、クスミ、裏上部に1センチ程の破れ 小口ヤケ大 P178上角折れ跡
日本民俗学の研究者として柳田國男、折口信夫、中山太郎らと交わり、論考『月と不死』を著したほか、西夏語の研究などでも知られるニコライ・ネフスキーの評伝。
目次:
第一章 ヴォルガの岸辺で
{一 家庭の幸福に恵まれなかった幼少年時代/二 東洋語に対する興味の目ざめ}
第二章 ペテルブルグにて
{一 アジア博物館/二 人類学・民族学博物館/三 支那学者V・アレクセエフ/四 アレクセエフの中国観/五 民族学者L・シュテルンベルグ/六 黒野義文/七 日本学者スパルヴィン}
第三章 日本留学と学友たち。ロシア革命
{一 日本留学/二 日本文学研究家S・エリセエフ/三 エリセエフの見たロシア革命/四 ソ連における日本学の父N・コンラド/五 仏教哲学者ローゼンベルク/六 プレトネル兄弟}
第四章 東京在住時代
{一 中山太郎らとの出会い/二 柳田國男・折口信夫に師事}
第五章 帰国の延期
{一 病に倒る。友人からの来信/二 日本滞在を決意}
第六章 小樽在住時代
{一 若きネフスキーのロマンティシズム/二 オシラ神の研究/三 東北地方縦断の旅/四 アイヌ語と宮古方言の研究/五 萬谷イソとの出会い。結婚}
第七章 大阪在住時代 {一 宮古島民族の研究/二 台湾旅行と曹《ツォウ》族の言語調査}
第八章 西夏語の研究 {一 ネフスキー以前の西夏語研究/二 コズロフによる西夏語文献の発掘/三 石浜純太郎との出会い。西夏語の研究/四 大阪在住時代の日常生活}
第九章 単身帰国とイソ母子のソ連渡航
{一 ネフスキーの帰国/二 残されたイソ母子の生活}
第十章
{一 西夏語の研究。石浜純太郎あての手紙/二 ネフスキーを通じて見た西夏文化/三 日本語と日本文化の研究}
第十一章 学者ネフスキーの死
{一 当時の日本とソ連との関係/二 ネフスキー夫妻の逮捕}
第十二章 ネフスキーの「復活」
付録一 回想のネフスキー
一 柳田國男 {(1)『大白神考』より/(2)『故郷七十年』より}
二 折口信夫 {「若水の話」より}
三 中山太郎 {『校註諸国風俗問状答』より}
四 石浜純太郎 {「西夏語研究の話」より}
五 オレスト・ド・プレトネル
六 石田英一郎 {『桃太郎の母』より}
七 高橋盛孝 {(1)「ネフスキー先生の思い出」より/(2)「樺太ギリヤク語」より}
八 九十九黄人 {『百人一趣』より}
付録二 エレナ・ネフスカヤ訪問記
あとがき
ニコライ・ネフスキー略年譜
主要文献