1993年初版　Ａ５判　P450　函スレ、少イタイ、背ヤケ

カンディンスキーのいくつかの絵画作品を、初期から年代を追って辿り、具象から抽象芸術ににいたるまでの画風の変遷、それぞれの時期における技法上の試み、意図などを探る。

目次：
序にかえて

前篇　一九〇〇年より一九〇七まで
　プロローグ
　「風景画」について｛初期ミュンヒェン時代／オランダ旅行／イタリア旅行／「人物のいる風景画」ないし「風景画」について／「ロシア的情景」への移行時代／木版画について／リトグラフについて／パリでの「油彩小習作」｝

後篇　一九〇八年より一九一四年まで
　プロローグ　《青騎士》の里　―私の最初の西ドイツ訪問（一九六二年）のメモ―
　第一章　年刊誌《青騎士》の表紙絵―非対象絵画成立期における宗教的感情の役割―
　第二章　《水彩による最初の抽象画》の制作年代について
　インテルメッツォ
　第三章　《小さな喜び》（一九一三年）より《回想》（一九二四年）へ―最初の幾何学的な〈デッサン〉の制作年代について
　第四章　一九一四年の作品群について
　　｛a　いわゆる《四季図》（四幅のパネル画、一九一四年）の主題について／b　《即興：峡谷》の成立とその内容の解釈の試み｝
　エピローグ　カンディンスキーの「モスクワ」―『白い縁のある絵』（一九一三年）について

Appendix　抽象芸術か具体芸術か＿
あとがき

図版・図版目次・著作目録

欧文テキスト
　Le cavalier bleu en de Kandinsky, ou le sentiment religieux a la creation de lapeinture non-figurative
Genese du Cavalier bleu
Genese de 《la Premiere aquarelle abstraite》　de Kandinsky
Concerning the attribution of the of the first geometric sketch of Kandinsky
On the Themes of the so-Called “Four Seasons”Paintings(1914) by Kandinsky
Die Entstehung der “Improvisation: Klamm”und ein Deutungsversuch
Kandinskys “Moskau”