
2007年初版 四六判 P309 カバー少汚れ、背少ヤケ 帯僅汚れ
“怪異、暴力、乱倫、神秘……中国古典に封じ込められた奔放な想像力と世界観を読み解く”(帯文)
目次:
まえがき
第一章 人体の迷宮
夢という闇/髪を振り乱す幽鬼/病膏肓に入る/殉死させられた小者/夢中またその夢を占う/斯の人にして斯の疾有ること/詩織/肉食民族/五臓六腑/陰陽五行思想/分類マニア/青色人種をいたか/内蔵にも東西南北がある/三千年前のアンドロイド/バアとカア/魂と魄/肝脳を絞る/意識の座はどこに/記憶する心臓/再生人間
第二章 霊と肉の痛み
割腹自殺/弘演の殉死/身体髪膚は之を父母に受く/慧可断臂/「首狩り」の虚実/招魂儀礼の方法/軒下の人頭/自分の首を差し出す/首なし騎士の系譜/鍼と灸/生体解剖刑/王奔と安禄山/寄生虫を吐き出す/死体を求めて/摘出された異物/生かされ続ける病巣/怪談になりそこねた吸血亀
第三章 変身と幻獣
変身の恐怖/人が虎になる時/存在の連鎖/蝙蝠/穴の数/さまよえる瑞獣/人魚/七十二侯と変身/荘子の隠し絵/血気は風雨なり/鳥形霊/宇宙人あらわる?/ホトトギスの怪/帰るに如かず/杜鵑と杜甫/西の霊性/精衛填海/ロボット博士と魯迅/天帝少女/ウブメ/白鳥処女
第四章 性と復活の秘儀
幽冥界への出入り口/少女の柔肌/孔子と色/野合/周公夫人/母胎回帰願望/谷間のエロス/墓の起源/厚葬の代償/棺内分娩/始皇帝陵の謎/地底の太陽
第五章 宇宙に吹く風
天人相関説/循環する自殺/弦楽器の不思議/律暦という発想/音楽の本質/死刑は秋に/茄子の味/亡国の音楽/魔法の効用/杞憂/宇宙の終焉/星空のむこう/大地は動く/至大と至微/エラトステネス/白夜と赤道/天地のサイズ/崑崙山の伝説/飛行機械の夢
あとがき
主要参考文献