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2010年 A5判 P405 カバー僅スレ、端ごく僅イタミ 著者謹呈署名入り
目次:
【序章 研究の視点と本書の構成】
一 村の墓制の近代 {二つの墓地をめぐって/墓地の移り変わり}
二 近代以降の墓制の諸相 ―甲斐市の三つの事例― {史跡となる両墓制の墓地/昭和期にはじまる両墓制/石塔墓の建立地を刻む墓標}
三 本書の研究視点と構成 {民俗学の墓制研究と近代/本書の構成}
【第一章 国家政策と葬制・墓制】
第一節 動揺する葬制・墓制 ―近代行政史料の分析を通して―
一 葬制・墓制の近代
二 明治前期における府県伺と法令にみる慣習
三 法制による統一と葬制・墓制の地域性 ―沖縄・両墓制・屋敷墓―
四 おわりに
第二節 神葬祭になった村 ―明治初期の葬祭式の転回と地域社会―
一 民俗学と神葬祭研究
二 神葬祭の受容基盤 ―幕末明治期の河口―
三 神葬祭の導入と定着過程
四 葬制・墓制の現状と神葬祭化がもたらしたもの
五 おわりに
第三節 死者の共葬化と墓制慣行 ―明治期における共同墓地の問題―
一 村の二つの墓地
二 大田和の墓制と事例の解釈をめぐって
三 屋敷墓の伝承と共同墓地の成立
四 共同墓地の形態と使用方法
五 石塔墓地の集合形態とその展開
六 おわりに
【第二章 両墓制と近代】
第一節 近代に成立した両墓制の問題 ―両墓制研究の再考―
一 問題提起
二 近代に成立した両墓制をめぐって
三 明治期における共同墓地化と墓制の変化
四 近代に成立した両墓制の地域的展開
五 おわりに
第二節 両墓制の分布小考 ―東日本の両墓制事例から―
一 両墓制の分布をめぐって
二 山梨県の両墓制研究史
三 県北西部の両墓制 ―旧北巨摩郡から韮崎市にかけて―
四 甲府盆地周辺地域の両墓制 ―旧中巨摩郡と笛吹市・西八代郡―
五 郡内地方の両墓制 ―北都留郡及び上野原市と富士北麓地域―
六 おわりに
【第三章 社会集団と墓・先祖祭祀】
第一節 近代の墓制変化と同族祭祀の再編 ―祭祀集団化する同族と墓の機能―
一 墓制と同族祭祀
二 調査地の概要
三 墓地の新設と墓制に表出する同族集団
四 同族集団の現状
五 同族祭祀としてのイッケマチ
六 祭祀形態の変遷と同族神・先祖
七 墓に期待される役割
八 おわりに
第二節 共同祭祀と同族結合 ―同族神の祠堂祭祀と先祖の墓祭祀の比較から―
一 同族祭祀の二つの形態
二 足和田村の「一家衆」について
三 同族神の祭祀とその変容 ―根場のイッケシュの祭りー
四 先祖の集合墓と供養儀礼の展開 ―大嵐のセンゾセガキ―
五 おわりに
【第四章 近代以降の墓制の動態】
第一節 村の墓制の変遷 ―両墓制といわれた村の百年―
一 近代以降の変遷を問う
二 足和田村大嵐の墓制と研究史上の位置
三 明治初期における墓地の消滅と形成
四 同族集団と墓制の分化
五 新たな墓制の変化を迎えて
六 おわりに
第二節 墓制の重層的構造 ―近代以降の墓地形成と分散する死者たち―
一 現代の墓と墓地問題
二 地域における単墓制・両墓制それぞれの形態と変遷
三 共同墓地の新設と墓制の継承・変化
四 大規模な公営墓地の造成と墓制の現状
おわりに
終章 本書のまとめと今後の研究に向けて
一 本書のまとめ {各論の整理/墓制の近代化と地域社会}
二 墓制研究考 ―本書の考察と関連させて― {墓制と墓制研究/今後の課題と展望}
あとがき
初出一覧