1974年1月号 B5判 P114 全体に経年によるヤケ、端少時代シミ 表紙汚れ、少イタミ
目次:
【映画運動の終焉・それに代わるものは何か】
運動なんてなかった ―“あいつ”の影は見えたか―(黒川順治)
情況と急進主義の頽落 ―太平の逸民を―(高橋徹)
【ベルイマン 《叫びとささやき》の性・死の深まり】
セックスを媒介とした永遠の生(南博)
みつめられて行う欲望 ―作家に“神の沈黙”はない―(新藤兼人)
【特集 そこに大震災がやってきた 争乱と淫楽の大正ヒトケタ時代】
(1)〈四畳半襖の裏張り〉・軍隊とエロチシズム
性的“戦陣訓”のゆくえ いきの理念とやぼの真情(磯田光一)
江戸戯作者の自己批評に到るかなしみ(桶谷秀昭)
セックスにおける人間の交通(鈴木志郎康)
教えて貰った色町のすべて(森本あさ子)
天然うなぎの大串二人前(北川れい子)
(2)わが出生あの時代
生れたとしが大震災(鈴木清順)
小遣い一錢と中村遊郭(加藤泰)
(3)インタビュー 神代辰巳“貧富のSEXを比較したのではない”
グラビア TVワイセツとは(村井実)
【特集 戦後はよかった発掘 ジャリたちには判るまい、ほくらに戦後は喪われていない】
昭和15〜21年 朔太郎からディアナ・ダービンへ(飯島耕一)
昭和19〜20年 戦時少国民の心は健康だった(清水哲男)
昭和20~24年 “赤いりんご”の歌はどこへ行った(山根貞男)
昭和22年 スクリーンのなかの女だけが優しかった(広中冬樹)
昭和22〜25年 なぜキンコンカンと歌っていたか〈鐘のなる丘〉(波多野哲朗)
昭和23〜26年 もう勉強をしないでいい……倖せ(佐藤重臣)
加藤泰〈日本侠花伝〉石井輝男〈現代任侠史〉の奇しき対決
任侠映画のいまある位置(渡辺武信)
自然、それが彼の女性論だ(川田功)
ジョン・フォードと加藤泰(蓮實実彦)
燃えよドラゴンが抜群 美術時評(木村威夫)
日活ポルノ裁判・記録・検事の冒頭陳述へ
【映画のバック・グランド】
〈しなの川)新日本列島映画論〈新潟〉長岡コムプレクスと新潟弁(佐藤忠男)
〈しなの川〉原作者上村一夫における〈しなの川〉の位置(水木薫)
〈心〉漱石研究諸家の意見と新藤映画(遠丸立)
〈黄金の指〉それはあまりにも日本の小企業に似ている(緒野和)
【ロマンポルノ女流批評 私ならこう撮すよ】
淋しきアンラッキーセブン 〈夜の牝馬ならし)(北川れい子:)
ふたりのインテリ監督に宿題 〈女郎残酷色地獄〉(伊東香里)
中川梨絵さまあなたに夢中よ 〈主婦売春〉(西尾こじか)
若い男のいちずないどみ方 〈人妻残り火〉(砂田まさえ)
ピンク映画月評(小田克也)
朝日のようにさわやかに(夏文彦)