2019年6刷 四六判 ソフトカバー P236 カバー・表紙から巻頭数ページにかけて薄く折れ跡 カバー裏側僅凹み 小口僅汚れ
あじあブックス003
“中国四川省・三星堆村。その地下には古代史を書き替えるほどの秘密が眠っていた…。
三星堆から出土した青銅仮面の謎を追ううちに、古代の奇書『山海経』に隠された史実が明らかになる!”(カバー袖紹介文)
青銅縦目仮面と「燭龍」「蚕叢」「祝融」、神樹のオブジェと「扶桑」、人頭像と「西王母」など、1980年代に発見され、古代蜀文明のものと推定された三星堆遺跡の発掘品を手がかりに、『山海経』をはじめとする神話と中国古代史の関連を考察する。
目次:
第一章 奇書『山海経』
第二章 三星堆文明の素描
文明の発見/三星堆文明をとりまく環境/文明の年代と展開/驚異的な遺産/三星堆遺跡の最大の謎/青銅業成立の背景/文明の特異性を表す芸術的遺物
第三章 不思議な縦目青銅仮面
青銅の縦目仮面/三星堆蜀国の「龍」/三星堆の「龍」と『山海経』の「燭龍」/燭龍とは何物か/「祝融乗両龍」を解く/燭龍から祝融へ/馬王堆一号墓帛画の「祝融」/馬王堆三郷墓帛画の問題/祝融と炎帝
第四章 よみがえる崑崙
崑崙はいずこ/水系からのアプローチ/岷山山系を中心に/誇張された「崑崙」のイメージ/崑崙を表す青銅遺物/天地の中心「都広之野」/三星堆蜀国の主要民族
第五章 神樹伝説の源流
謎に満ちた神樹たち/文献に見る神話的大樹/神樹の場所/一号神樹/漢代に見る扶桑の絵画的表現/二号神樹/桃都樹の姿/三号神樹/「天のはしご」としての建木
第六章 西王母と三星堆蜀王国
神秘の女神/西王母を『山海経』に追う/「穆王西征」の背景を探る/「穆王西征」の道をたどる/「西王母之邦」への道/赤烏氏という民族/蜀国に女王は存在したか/神としての西王母の姿/「戴勝」と養蚕/「西母王杖」の発見/「九尾狐」の存在/「蟾蜍」と「玉兎」/「三青鳥」と翼人たち/さらなる傍証材料/「魚鳧王」をめぐって/西王母と不死の薬/三星堆蜀国は「西王母之邦」か
主要参考文献一覧
あとがき