1983年　A５判　ソフトカバー　P434　帯付　函ヤケ、時代シミ　本体表紙少シミ汚れ、背ヤケ

“亀倉雄策の爽やかなデザイン・エッセイ
日本人の心情にあふれる視点。明快な文明批評。
軽妙洒脱な文章で、鋭く時代の動きを洞察する。……”（帯文より）

デザイン、映画、写真、美術、人物、日常風景の雑感などをめぐるエッセイ集。後半部には原弘、中村雄二郎、勝見勝、木村恒久といったデザイナーや、実業家・佐治敬三、堤清二といった面々との対談を収録。

目次：
【A】
旅行者の真理／日本人とは／日本の赤／デザインと町春草の書／一遍上人絵伝／閑崎ひで女／シビレ／日本の美／いたや楓／日光と白雲／越後の六角凧／ふたつの故郷の郷土料理／勘違いの大満足／洋食器の選択／買い物はむずかしい／引越し／ネーミング／私の主治医／サラリーマン／雪の美学／スキーを楽しむ術／私の弟子、第一号／越前宮崎村の民家／放浪芸人／世界一のホテル／ザルツブルクの看板／北欧デザインの波長／地図

【B】
少年期の思い出／映画評論家　亀倉雄策／日本映畫は呼吸する／ニュウズ映畫の報道性／顫律する映畫／「にんじん」雑記／めぐりあい　・三浦逸雄　・名取洋之助／青春時代の友情／長谷川巳之吉さんを憶う／デューラーの原色図版／田村町界隈／土門拳の「キッス写真」／高橋錦吉の誠実につらぬいた一生／桑沢洋子さんのこと／深いねむりに入った巨人／今は霞も花も／青春時代のあかしの本／家元制度を考える

【C】
ピカソに関する12章　｛・第1章　怪物的巨人　・第2章　ピカソの本　・第3章　リノカット　・第4章　ピカソの複製印刷　・第5章　母子像　・第6章　児童画を描かなかったピカソ　・第7章　肖像画　・第8章　ピカソの絵皿　・第9章　史上最高の多作家　・第10章　贋作1　・第11章　贋作2　・第12章　巨星堕つ｝／マリーニの馬／サティにチップをはずんだ藤田嗣治／素朴な疑問／椅子／私の編集ノート／回虫時代のこどもたち／俺だって作家だ／ロマンチスト志和池昭一郎の執念／現実への直視から／人影のない歩道橋／塀の責任／都市の様相／街並みの醜の元凶

【D】
ポスターはデザイナーの郷愁である／メッセージの創造的伝達／タイポグラフィックデザイン／価値観変革期のデザイナー／広告ってなんだろう／人間の個性―企業の個性／企業の顔とはなんだろう／ビジネスビル・サインの限界点／コンペ運／テレビのCM／マスコミの青春讃歌／生臭い証拠／あいまいなデザイン料／最後の一撃

【E】
茫漠たる「像」／写実と様式／「像」／福田繁雄の世界／ミステリアスな表現／道標、そしてイマジネーション／厳しさと切れ味／音の構築／面白いデザイナー／バロック趣味／横尾忠則のプリントデザイン／明快なデザイン／研ぎ澄まされた美／ヘレ・クリントの透明な世界／純粋にアメリカが生んだ偉大な芸術家／サヴィニャックとの遭偶

【F】
デザインの原点（座談：原弘、亀倉雄策　司会：永井一正）／曲線と直線の宇宙（対談：中村雄二郎、亀倉雄策）／日本のマーク百選（対談：勝見勝、亀倉雄策）／デザインが見えない（対談：木村恒久、亀倉雄策）／対談・企業の個性　｛・佐治敬三　・堤清二｝

あとがき