1950、52年 A5判 P84、98、100、52、55 各号ヤケ、汚れ、イタミ 詳細は商品説明欄をご参照ください。
“…私たちは映画がもたらしつゝあるすべての新しい現象を考察にのぼせ、映画が社会の発展に役だてつゝあるものすべてを研究することにより、映像文化の本体を知ると同時にまたそのような文化を生みだしたニ十世紀社会の本質をも知りたいと考える。
そのためこんど私たち同人相集り純理論雑誌「映画文化」を刊行するととになつた。映画の綜合的本質はもはや一部の映画批評家のみの手にはおえないものとなり、いわんや映画文化の究明ともなればとうてい映画人だけではたしうる課題ではない。これは映画に関心をいだくすべての分野の人々の協力を必要とし、またこの協同は映画そのものゝ性質が要求するところである。この雑誌を中心に専門を異にする私たちがさゝやかながら一つの集りをもつたのも主としてこのためである。…”(創刊号巻頭「『映画文化』の創刊について」より)
【創刊号】背破れ補修 裏表紙端少濡れシミ
目次:
現代映画論の課題
現代美學の危機(中井正一)
ナラタージュの問題(大熊信行)
長篇叙事詩と映画(北川冬彦)
現代思想と映画(鶴見俊輔)
現代映画理論の回顧と展望(市河龜久彌)
論壇時評
映画リアリズム論の行方(馬場英太郎)
映画評論に何をのぞむか(ハガキ回答:石本統吉、大熊信行、遠藤慎吾、菅井一郎、小野十三郎、田口泖三郎、 鶴見俊輔、杉山平一、吉村公三郎、小林勝、中井正一、都留重人、川崎己三郎)
書評
岩崎昶著「映画藝術の歴史」(竹中昇)
都留重人監修「アメリカ思想史」第三巻(瀧澤一郎)
ドナルド・リッチィ著「現代ァメリ カ藝術論」(山田文雄)
座談会 映画藝術の本質を語る(出席者:北川冬彦、關野嘉雄、南博、今村太平)
創作シナリオ 東山画伯の罪(荒井義雄)
長野行(今村太平)
【第2号】背および表紙下端一部欠損 裏表紙から末尾数ページにかけて角折れ跡
目次:
アメリカ映画の分析
アメリカ映画(杉山平一)
アメリカ映画の特徴(遠藤愼吾)
アメリカ映画論(波多野完治)
アメリカ映画の人間描写(日名子元雄)
病めるアメリカ映画(小野十三郎)
アメリカのテレヴィジョン
書評
岩波写真文庫「アメリカ人」「南氷洋の捕鯨」「昆虫」「木綿」
岡本太郎編著「母の手紙」
座談会
アメリカ映画を語る(出席者:一橋大学教授 都留重人、文芸評論家 花田清輝、画家 岡本太郎、演劇研究家 遠藤愼吾、社会評論家 鶴見和子、映画評論家 今村太平)
映研通信
東大自由映研(久米健之)/甲府映研(河西二郎)
劇と記録の方法論(一)(桑野茂)
長野行(二)(今村太平)
創作シナリオ 塵のなか(倉島久子)
【第3号】背上端一部欠損 表紙および巻頭ページ上端少破れ
目次:
映画ヂアナリズム批判
映画ヂアナリズムを語る 匿名座談会
映画批評家論(杉山平一)
映画雑誌論(時實象平)
書評
岩崎昶著「世界映画史」(栗原章子)
飯島正「フランス映画」(山田文雄)
記録映画論によせて
人間生活のリアリズム(栗原章子)
記録映画とリアリズム(新藤兼次郎)
劇と記録の方法論(二)(桑野茂)
論壇時評
映画の可能性とリアリズム(久米健之)
長野行(三)(今村太平)
映研通信
富士市(天城忠)
土曜会(小川時雄)
創作シナリオ 捨て猫(荒井義雄)
【再刊第1号】表紙縛り跡、ヤケ大
論文
イタリー映画論(今村太平)
ロベルト・ロッセリニ論(新藤兼次郎)
イタリア映画記(ラウロ・ヴェントリ)
座談会 イタリ映画の諸問題(関野嘉雄、波多野完治、遠藤慎吾、岡本太郎、小林勝、今村太平)
対談 映画演伎について語る(原節子、今村太平)
アンケート 新らしい映画理論誌に望む(全国大学映研)
書評
爪生忠夫著「ソヴエト映画」
岩崎昶著「映画論」
映研通信
東北大、中央大学、三條高校
【第2号】背上端一部欠損 巻頭ページシミ汚れ
目次:
論文
フランス映画論(今村太平)
映画の実験(バジル・ライト 訳:鶴岡冬一)
マンガ映画の考察(武田鉄太郎)
座談会 各国の映画を語る(桑原武夫、杉山平一、鶴見俊輔、日名子元雄、野上素一、今村太平)
書評
杉山平一著「ミラボー橋」
岩崎昶著「新しい映画の見方」
シナリオ研究十人会「シナリオ入門」
ロージアー・マンヴェル著「映画の現代知識」
映研通信
松山商大映画部(富永晃一)
米沢映画教育研究会(江田忠)