斬首の光景 ジュリア・クリステヴァ 訳:星埜守之、塚本昌則 みすず書房

2005年初版 A5判 P275+索引P10 帯付 カバー僅キズ、端少イタミ 小口僅イタミ

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2005年初版 A5判 P275+索引P10 帯付 カバー僅キズ、端少イタミ 小口僅イタミ

“あらゆるイメージの起源にある残酷で崇高なるもの、切られた首のヴィジョン。異邦の女クリステヴァが精神分析、美学、人類学、そしてギリシア正教といった膨大な知識を駆使してその謎に迫る。”(帯文)

“ブルガリア出身で、ロラン・バルトやフィリップ・ソレルスらとともにフランス現代思想界で中心的な役割を果たし、現在でもさまざまな問題作を発表し続けている「異邦の女」ジュリア・クリステヴァ。彼女がルーブル美術館の全面的な協力のもと、あらゆるイメージの根源に、「斬首」のヴィジョン(首の光景=決定的な場面)を探求した待望の美術・哲学論。
 クリステヴァはデッサン(素描)という行為に、自らの母親の記憶から人類の黎明期につながる人間の普遍的な営みを見出す。それは、あらゆる宗教現象の起源となり、切断された頭部ノイメージに結晶する。太古の人類における頭蓋骨崇拝から、古代神話のゴルゴン、そして聖ヨハネの首とキリストの顔が変成したビザンチンのイコンへ。さらには「残酷」そのものとして屹立する近代のギロチン、現代のアヴァンギャルド芸術に至るまで、恐怖と魅惑に満ちた120点の図版とともに、精神分析学、文化人類学、ギリシア正教を中心とした宗教学、さらにはフェミニズムに由来する厖大な知識を駆使して語られるその真実。” (カバー裏紹介文)

目次:
凡例
用語解説

デッサン、あるいは思考の速さ
頭蓋―崇拝と芸術
メドゥーサとは誰か?
真の似姿〈イメージ〉―聖なる顔
余談―分配・構成〈エコノミー〉、形象・表徴〈フィギュール〉、顔〈ヴィザージュ〉
理想的な顔〈フィギュール〉、あるいは現働化する予言―洗礼者聖ヨハネ
斬首
ギロチンから死刑廃止まで
恐怖の権力
顔と限界の経験

解説 切断、移行、母(星埜守之)
解説 メドゥーサとしてのイメージ(塚本昌則)
訳者あとがき

まえがき(フランソワ・ヴィアット)
アリバイ?(レジス・ミシェル)
固有名詞索引

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