1980年 四六判 P264+年表P3 帯スレ、背ヤケ カバー少汚れ、少イタミ 小口ヤケ、汚れ
“食品の容器・包装材料として近年まで身近に存在した〈経木〉の起源を、仏教と共に伝来したこけら経や塔婆、さらに木簡、くれへぎ(屋根板)等に遡って明らかにしつつ、厚経木・薄経木から経木真田・経木織物等にわたって、その製造・流通に携わった人びとの労苦の足跡を辿る”(帯文)
目次:
まえがき
【I 経木】
経木の語源
ヘぎ板(折板・片木板)
{伐木の道具/くれへぎ(屋根板)}
𣏕経(こけらぎょう)
経木塔婆
{はじめて見る経木という字/経木塔婆の生産地}
木簡と竹簡
{中国の木簡と竹簡/楚の竹簡と竹簡用青銅工具/わが国の木簡}
台鉋(だいがんな)
付木
{火鑽法(ひきりほう)/火打法/火口(ほくち)/付木の鑑札/付木の樹種/東京における付木の製造/付木と民俗}
手板
薄経木の発生
{古代の食品包装/藁包と竹の皮/宮嶋勘左衛門/批木(経木)の創造/薄経木という名称ができるまで}
会敷(かいしき)
厚経木
{草創時代/経木木師器屋(きょうぎこしろぎや)/北海道経木工業組合ができるまで/流通経路}
切底(きりそこ)
経木単板
仕組(しくみ)
ヤナギ経木
{轆轤突き(ロクロヅキ)/製造工程/柏谷氏の思い出話}
シナ経木
エゾマツ薄経木
{東京の手づき時代}
内地松経木
{東京式と名古屋式/経木材としてのアカマツの選び方/アカマツ経木の製造工程}
経木の区分
全国経木製造業者の数
東京経木界の沿革
{東京経木の元祖/昭和初期の業界/戦時下の業界/統制の強化|/戦後の復興状況}
その他各県の経木発生状況
群馬県
{上州ヘぎの由来/逆目止めの考案/投げ込み仕立て/組合の推移と発展の要素/包装革命}
栃木県
岩手県
新潟県
名古屋経木の歴史
{名古屋の問屋業}
静岡県
徳島県
香川県
九州地区
{円盤経木製造機/佐賀の供養花}
【II 経木細工)
経木笠(きょうぎがさ)
{宮笠(みやがさ)/桧笠(ひのきがさ)/経木民芸品}
経木真田
{経木真田の起源/樹種と伐採/真田用経木製作の工程/真田用経木の種類/鉋の仕掛け/漂白/真田の種類/帽子製作の工程/輸出の状況/広島県甲山町/組合の変遷/現代の製法}
桧織物
{松シゴキ/経木モール/大和桧織経木/桧紐としての新販路}
経木織物
{木糸織(もくしおり)/木片織/経木紙/ネクタイ、鳥打帽子、花かんざし等}
【III 日経木製品】
折敷(おりしき)
{折櫃(おりびつ)/衝重(ついがさね) /桧物師 (ひふきし)}
破子(わりご)
曲物(まげもの)
{樹種と工程/大物師と小物師}
折箱と木具師
{北海道製と地づき/東京の地づき/ささ折の製造工程}
マッチ (隣寸)
{清水誠/兵庫のマッチ/樹種と製造工程/世界一のマッチラベルコレクター}
桧紐(ひのきひも)
{戦時中の桧紐と組合/桧紐の公定価格/和歌山の桧紐}
経木包皮(白貼文庫)
人造竹皮
{特許権の抗争/戦後の人竹界}
経木舟
経木皿
【IV 関連品】
ツキ板
{貼付擬材/名古屋貼付木/御山杉貼付木/経木象眼}
べニヤ板
あとがき
経木および経木関連品年表