
1999年 A5判 P320 帯・カバー少汚れ、端僅イタミ 帯角折れ跡
“虚構×現実 モダニズム×ポストモダニズム 男性×女性 科学×SF
領域のはざまを漂うファンタジー文学解読のための一冊
トールキンからル=グウィン、クロウリーまで”(帯文)
トールキン「指輪物語」やル=グウィン「ゲド戦記」などを典型とする一方で、カルヴィーノやボルヘスといった「幻想文学」とは形式のうえで区別される、いわゆる“ファンタジー”文学に焦点をあてた評論。
そのジャンル区分やスタイルの問題、作品世界の提示や物語の展開に見られる技法の分析、長く「文学の正典」から外れるものとされてきた批評における位置付けと、それゆえに「文学の正典」に問い直しを迫る他者性の発見、また関連して作者にも読者にも女性の割合が多いことや作中における女性の通過儀礼などについても言及する。
目次:
はじめに
第一章 ファンタジーの「様式」と「ジャンル」、「形式」
第二章 ファンタジーははたして文学なのか
第三章 ファンタジーとポストモダニズム
第四章 ファンタジーと物語技法・その一 ― ストーリー
第五章 ファンタジーと物語技法・その二 ―登場人物
第六章 ファンタジーにおける女性の通過儀礼
第七章 サイエンス・ファンタジー
第八章 現代社会をとらえなおすファンタジー
訳者解説(菱田信彦)
参考文献
索引