
1993年 四六判 ソフトカバー P240 帯スレ、少破れ補修跡 カバーおよび小口少汚れ カバー裏薄く折れ跡 裏遊び紙ラベル剥がし跡
河童のおもな別称、近世の本草書や奇談に見られる河童、柳田や折口の解釈、猿や川獺といった河童に擬せられた動物、信仰的側面から試みられた解釈、胡瓜好き・相撲好き・河童の妙薬といったイメージなど……、河童にまつわるさまざまな説を整理、紹介する。
“河童はどこから来たか。『庚申信仰』から『日待・月待・庚申待』と主に猿学をベースに独特の民俗学的視点を追求する著者の究極が《河童》。柳田民俗学をはじめとする河童伝承の収集と研究のうえに立って河童の変遷をたどり、その実像に肉薄する。ともあれ、しちむつかしいことは抜きにして、まずは頁を繰ってみてご覧あれ。愛らしい河童、気持ち悪い河童、思いがけない河童のオンパレード!”(帯裏紹介文)
目次:
【一 河童の伝承】
1 はじめに
2 河童の名称
3 書かれた河童
4 語られた河童
5 描かれた河童
6 柳田国男の河童論
7 折口信夫の「河童の話」
8 河童の由来
9 河童の去来
【二 河童に擬せられたもの】
10 河伯
11 ミズチ
12 猿
13 川獺
14 カメ
15 ヒョウスベ
【三 河童の正体】
16 人を取る河童
17 相撲を好む河童
18 水神祭
19 胡瓜を好む河童
20 河童の嫌うもの
21 猿生肝譚
22 河童の妙薬
23 河童の見世物
24 河童除けの歌
25 瓢箪と河童
26 海神小童
27 まとめ
おわりに
主要参考文献