前衛詩運動史の研究 ―モダニズム詩の系譜― 中野嘉一 新生社

昭和50年 A5判 P480 函・帯ヤケ、汚れ、背および函口イタミ大 本体小口ヤケ、少時代シミ

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幻想・綺想・怪奇・シュルレアリスム・前衛・・・国内幻想文学・芸術・評論

幻想・綺想・怪奇・シュルレアリスム・前衛・・・ダダ・シュルレアリスム



昭和50年 A5判 P480 函・帯ヤケ、汚れ、背および函口イタミ大 本体小口ヤケ、少時代シミ

“芸術を自然科学的に ―西脇順三郎
本書は、最高に豊富な文献資料の驚くべき集積に基づいて、日本の前衛詩の運動史を組織だてた力作である。前衛詩の運動はその性格として反体制的なものであるから、組織的に体制を整えるということは、無理な仕事でもある。けれども、中野氏はそれを美妙に組みたてている。”(帯文)

目次:
【第一章 前衛詩運動 ―その先駆的な時代】
第一節 ネオ-ダダへの志向
 {ダダ展でみた詩誌「ゲェ・ギムギガム・プルルル・ギムゲム」/詩誌「G・G・P・G」の創刊とその周辺/詩誌「G・G・P・G」の詩的傾向/主な詩論と作品/「G・G・P・G」の詩と詩人たち「G・G・P・G」の世界/「ネオ・ドナチ・コメット」のこと}
第二節 「青騎士」の運動と「謝肉祭」
 {「青騎士」から「詩と詩論」への道/名古屋地方詩史における「青騎士」の位置/「青騎士」創刊とその詩史的背景/作品傾向/文学運動としての特質/「謝肉祭」}
第三節 日本未来派宣言運動 ―平戸廉吉と神原泰
 {前衛と異端のあいだ/平戸廉吉の場合―似而非未来派性/平戸廉吉の詩と思想―神原泰からの影響など/ダダ的傾向への接近/神原泰について ―新しいものへの先端意識/神原泰の思想的変遷/「シンガポール・乳房」の執念}
第四節 ダダの遺跡とモダニズム 「売恥醜文」エスキス
 まえがき/信州穂高と吉行エイスケ/ダダイズム詩誌としての活動/辻潤の虚無息想と自我経/単独者と唯一者(ですぺら)と辻潤の思想/「売恥醜文」のころ/ダダ文学叢書/ダダ的な雰囲気/清沢清志と吉行エイスケ/モダニズム文学の風俗 ―頽廃ムード/ダダの遺跡からモダニズムへ
第五節 心象美学を求めた短詩運動の記録
 詩における形式革命「亜」の創刊と詩史的背景/作品活動/短詩運動の理論と目標/「羅針」の詩人たち/「亜」の短詩週動補遺/「軍艦茉莉」の詩人/安西冬衛の肖像
第六節 日本超現実主義運動の出発と「薔薇・魔術・学説」  飽和の徳を讚美する詩人たち
 「薔薇・魔術・学説」の創刊と「超現実主義宣言」/シュルレアリスムの史的変遷/「薔薇・魔術・学説」の詩と詩人たち/上田敏雄の詩とシュルレアリスム詩観の変遷
第七節 脳髄の詩と現実
 日本の前衛詩運動史展望/「馥郁タル火夫ヨ」/「馥郁タル火夫ヨ」に関する私的ノートから/「衣裳の太陽」/カハセミの囀る有効なる時期
第八節 日本シュルレアリスム運動の礎跡
 上田敏雄論/「衣裳の太陽」/上田敏雄におけるシュルレアリスム/芸能史のコースの分類/シュルレアリスム詩観はいかに変遷したか/上田敏雄とシュルレアリスム/上田敏雄の主要エッセイ/ネオ・ダダと神の喜劇
第九節 山中散生の「CINE」とその周辺
 「CINE」(シネ)と山中散生/「シネ」の同人たち/「夜の噴水」

【第二章 昭和前衛詩運動の展開】
第一節 前衛詩運動 ―その先駆的な時代への回想
 アヴァンギャルド詩誌の結集/シュルレアリスム詩運動から文学の運動へ/「詩と詩論」の時代/「詩と詩論」の三つの期間区分/超現実主義詩運動の文献資料/未来派の歴史と芸術思想/J・Nの「超自然詩学派」
第二節 「詩と詩論」と主知主義.
 「主知主義的文学論」/文明と文学およびその方法論/主知的文学論と人間性の問題/I-A-リチャーヅと主知的文学論/主知主義とフォルマリスムの関係/イデオロギーとパトロギーの激突するなかで/思潮としての主知主義/主知的ということ/主知的傾向の詩人たち
第三節 主知主義とフォルマリズムの周辺
 詩法としての図形論/図形をとり入れた詩/明快さとあいまいさ
第四節 シネ-ポニム論 ―そのほか「詩と詩論」についていくつかの現象論
 まえがき/シネ-ポエム/文学と心理学とに関する諸問題と資料/フロイトとシュルレアリストたち/幼児的現実認識の詩の世界/竹中郁と稲垣足穂
第五節 ノイエ-ザハリヒカイトを中心に
 発生史的な回想/表現主義との関係/新即物主義文学の性格/ノイエ-ザハリヒカイトの詩と詩人たち/ノイエ-ザハリヒカイトの文献資料/新即物主義の展望とその運命/笹沢美明と村野四郎
第六節 〈ポエジイ〉から〈文学〉へのコース
 ドイツの詩と文学私記/フランスにおけるリルケの文献/「文学」刊行の意味/詩(ポエジィ)から文学への接近/「文学」の動向とその展望/「詩と詩論」の作品から
第七節 メトオドとしての意識の流れ(ジョイス研究)
 ジェイムズ-ジョイス研究特集/独自な「ジョイス研究」特集/ユリシイズの思想と心理/パトグラフィ的研究の見方から/日本におけるジョイス研究/ユリシイズの輪郭/ジョイスのスタイルにみる主知的な革命/西脇順三郎「ヂオイスの自然主義に対する態度」/方法としての「意識の流れ」/「意識の流れ」と「痛み」
第八節 日本超現実主義の動向と理論
 「日本超現実主義」グループの分類/シュルレアリスムと唯物弁証法/アラゴン事件/デスノスのシュルレアリスム第三宣言/表現手段としての詩/シュルレアリスム芸術よりマルクス主義芸術への程/霊媒術の実験報告
第九節 「詩と詩論」「文学」の功罪論をめぐって
 「詩と詩論」の商標を批判する/功罪論者の立場/詩と主知/新しいジェネレーションの形成/クオタリー時代の先駆者
第一〇節 「詩法」の詩と詩人たち
 オーベルジンの偶像/「詩と詩論」の系列としての「詩法」の創刊とそのころ/「詩法」のメンバーと内容目次/「詩法」の詩と詩人たち/近藤東の作品/「詩法」における村野四郎/シュルレアリスム関係の論文/シュルレアリスム運動の真実性と継続性/詩と行動主義について
第一一節 同時代性を求めた青年詩人たち
 「二十世紀」創刊とそのメンバー/歴史の斜面にみる詩と思想/「詩法」と「20世紀」をつなぐ詩人たち/「20世紀」の詩と詩人たち/「20世紀」における「日本浪曼派」批判/「20世紀」の青年論特集/諷刺の精神と方法
第一二節 「新領土」とその時代(その一)
 はじめに/「新領土」の創刊とその意義/「新領土」という名前/「新領土」とその時代/「ニュウ・カントリイ」/「新領土」の詩
第一三節 「新領土」とその時代(その二)
 「新領土」の詩人たち/モダニズム詩人の拠点/超現実主義の擁護/ダリの妄想的批判方法/モダニズムによってリアリズムと鬪う
第一四節 「新領土」とその時代(その三)
 思想と諷刺の困難 ―「風俗喜劇」と「黒い歌」/エキゾチズム/シュルレアリスムからコンミュニスムへの転向/詩における不安・危機意識の意味/二人のモダニストの姿勢と種々雑多な形態のなかで/カロッサのこと
第一五節 「新領土」とその時代(その四)
 「新領土」終刊のころ/「新領土」終末記/「新領土」の周辺/モダニズムへの反省/神戸のモダニズム詩人たち
第一六節 「新領土」とその時代(その五)
 詩における饒舌と沈黙/アンチポエム論の詩史的意味/「新領土」の終刊と『新領土詩集』
第一七節 戦後「新領土」の復刊
 再出発の意義/「空間」の創刊

【第三章 VOUクラブとその周辺】
第一節 「マダム・ブランシュ」
 VOUクラブの詩史的位相/一九三○年代前衛詩史の記録/「マダム・ブランシュ」の詩人たち
第二節 VOUの結成 ―昭和一〇年
 北園克衛の詩的実験/VOUクラブの覚え書
第三節 前衛詩人協会
 アンソロジー『鋭角・黒・ボタン』
【第四章 リアン詩運動】
第一節 「リアン」詩運動史
 まえがき/「リアン」の出発と背景/「リアン」初期の活動と反響/「リアン」芸術運動の成長と展開/「リアン」と著者とのあいだ/思想詩としての「リアン」の作品/「リアン」発足期の作品/「リアン」転換期の作品/「リアン」完成期の作品
第二節 挫折と継承の意味
 「文抄」文化消息誌/「紀」と佐藤惣之助
第三節 反ファシズム的思想詩
 上演を必要としない寸劇/「リアン」グループの潜在活動/第一次「リアン」検挙事件/「リアン」浅間事件の記録/挫折と継承の意味
第四節 同時代の抵抗詩運動
 「リアン」からみた「新領土」/「新領土」と同時代の抵抗詩運動/「リアン」浅間事件/西山克太郎の発禁詩集『過去』/神戸詩人事件覚え書

【第五章 モダニズム詩の系譜とその周辺】
第一節 上田敏雄と稲垣足穂
 前衛詩誌からの出発/「G・G・P・G」のこと/「カルト・ブランシュ」と稲垣足穂の存在
第二節 ダダイズム文献資料
 まえがき/「万朝報」のダダイズム紹介記事/ドイツ表現主義とダダ/未来派に対するダダの姿勢/ツァラ「アンチピリン氏の宣言」/ハンス-リヒターの「ダダ」/日本のダダイズム/ダダ関係の資料
第三節 主知主義の足跡とその行方
 モダニズムとinteligenceの意味/超現実主義の分類とそのコース/詩画集『妖精の距離』/『妖精の距離』批判/『妖精の距離』の時代的背景
第四節 前衛絵画と詩の問題
 前衛画家古賀春江の詩/ベルグソンの時間論に触れて/プロレタリア美術への分岐点で
第五節 言語と思考の心理学
 ポエジイ記述の本能と理性的批判/第二信号系の芸術としての観念形態芸術/パヴロフの芸術についての誤解/詩の発生と対話/現代の言語状況への挑戦的な試み/詩における記憶の問題
第六節 モダニズム詩の系譜
 「モダニズム詩の系譜」解読のために

前衛詩運動史年表(一九一五〜七〇年)
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