天壽國曼荼羅の研究 青木茂作 鵤故郷舎出版部

昭和21年 A5判 P301 裸本 全体に経年によるヤケ、汚れ 表紙イタミ 小口および巻頭図版ページ時代シミ

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昭和21年 A5判 P301 裸本 全体に経年によるヤケ、汚れ 表紙イタミ 小口および巻頭図版ページ時代シミ

目次:
第一 序篇
 一 製作の動機と作者/二 繍帳の銘文とその譯文

第二 天寿国は何の浄土か
 三 天寿国を弥勒浄土とする説/四 わが国における弥勒信仰/五 弥勒浄土でないとする説/六 弥陀浄土とするの説/七 天寿国は弥陀の浄土でもない/八 仏本生誕並にその他の諸説/九 迷界を超越したる悟界とするの説

第三 天寿国の正体は妙喜浄土
 一〇 天寿国は結局維摩の妙喜浄土/一一 「曼荼羅」よりも繍帳の方が妥当

第四 聖徳太子の御理想と御信仰
 一二 現存繍帳の図様と原図/一三 維摩詰をもって任ぜられた太子/一四 太子の維摩経義疏

第五 維摩経と夢殿
 一五 「仏陀の入るべき室」/一六 仏陀の質としての夢殿/一七 夢殿の焼失とその復興/一八 「夢殿」なる名称の起り/一九 維摩経に傾倒された太子

第六 本繍帳の製作とその影響
 二〇 天寿国なる名称の依拠/二一 娑婆即寂光土の図相/二二 繍仏による冥福祈願/二三 経変、絵巻物の先駆

第七 現存図相の検討とその依拠
 二五 青蓮華と蓮華托生/二六 鬼形の正体と三道の資階/二七 月兎の図相と朝鮮古墳の壁画/二八 実のない芭蕉と因縁合成の鐘の音/二九 女性のために気を吐く天女/三〇 三人の僧形の供養図

第八 元興寺の銅繍二仏
 三一 繍帳は最初どこに掲げられたか

第九 法隆寺薬師の造像銘追刻問題
 三二 法隆寺薬師像に対する別異の見解/三三 インドにおける薬師信仰の発源/三四 支那における薬師信仰/三五 わが国における薬師信仰/三六 造像銘追刻はいつとすべきか

第十 橘寺奉掲の新提唱
 三七 繍帳は最初橘寺奉掲に非ざるか

第十一 玉虫厨子と繍帳との関連
 三八 繍帳の法隆寺移遷と玉虫厨子/三九 橘寺減滅の時とは果していつか/四〇 千仏思想にもとづく玉虫厨子

第十二 千仏思想の因由
 四一 釈尊の入滅を慕ひ悲しむ心/四二 身骨舎利に寄する思慕/四三 造塔の功徳思想とその発展/四四 法舎利思想の生起/四五 卒堵波へのさま/\゛なる荘厳/四六 延寿の功徳と舎利の代替物/四七 仏陀観の分裂としての三仏身/四八 四仏・八菩薩・仏伝物語/四九 輪廻思想から来た釈迦本生説話/五〇 過去仏から千仏思想への進展

第十三 仏像の発生と千仏洞
 五一 迦膩色迦王の崇仏と雀離浮図/五二 バーミヤーンの大石仏/五三 千仏洞としての敦煌石窟

第十四 雲崗石窟に見る千仏思想
 五四 沙門曇曜と北魏の文成帝/五五 道安と苻堅・羅什と姚興/五六 仏国澄と後趙の石勒・石虎/五七 僧朗・法果と北魏の道武帝/五八 複雑多岐なる北魏仏教/五九 道教の台頭と崔・寇の暗躍/六〇 遂に下された太武の廃仏毀釈/六一 急速調に展開された復仏/六二 北涼仏教ヘの圧迫と曇無識/六三 父祖五帝のための五釈迦像/六四 曇曜の意図と文成帝の滅罪/六五 雲崗石窟に見る「大いなる力」/六六 北涼仏教と金光明経/六七 釈尊中心お思想と仏所行讃/六八 涅槃経関係の仏像彫刻/六九 法華経を通じて見る偉大なる仏伝/七〇 法城守護の体得者たる維摩詰/七一 賢劫経に見られる千仏思想

第十五 雲崗の千佛塔と玉蟲厨子
 七二 雲崗第一窟の重層塔/七三 第二窟の三重塔/七四 三窟完具の塔婆か/七五 玉虫厨子の源流は第一窟塔/七六 同意しかねる従来の諸説/七七 玉虫厨子に見られる北魏系統

第十六 玉虫厨子と長谷寺の千仏銅板
 七八 玉虫厨子の製作地は結局わが国/七九 長谷寺千仏銅板と厨子の製作年代

第十七 玉虫厨子の解剖と影響
 八〇 捨身飼虎と施身聞偈の図/八一 本生譚とー背大兄王/八二 台座正面の舍利供養図/八三 須弥山図とその典拠/八四 玉虫厨子は千仏思想の所産/八五 橘寺におよんだ千仏思想/八六 六宗厨子の先駆をなす玉虫厨子/八七 四天王像も橘寺からの移遷か/八八 玉虫厨子の法隆寺移遷年代

第十八 繡帳の法隆寺移遷経緯
 八九 天寿国繍帳は天武朝の移遷/九〇 法隆寺の罹災とその再建時期/九一 自然解消の再建非再建論争/九二 古今目録抄に繡帳の記載なき因由/九三 壁画の成るまで金堂に揭げられたか/九四 最初から法隆寺所職とする見方

第十九 六個の銘文と維摩経との関係
 九五 六個の現存亀甲型とその銘文/九六 「部間人公」の銘文と「仏国品」/九七 「天下生名」の銘文と「観衆生品」/九八 「于斎多至」の銘文と「仏道品」/九九 「皇前曰啓」の銘文と「見阿シュク品」/一〇〇 「仏是眞玩」の銘文と「法供養品」/一〇一 「利令者椋」の銘文と「嘱累品」/一〇二 一致する銘文の順序と経說の順序

第二十 全銘文の配置推定と全図相の想定
 一〇三  銘文は繍帳周辺に二列に配置か/一〇四 全銘文の配置推定/一〇五 図相のは市と左右均齋/一〇六 繍帳の全面にわたる図相想定/一〇七 繍帳の下辺における図相/一〇八 繍帳は果たして二帳であったか/一〇九 図相の依拠は全く維摩経所説/一一〇 図相の主題は太子中心の妙喜浄土/一一一 写実的方面よりも精神的方面/一一二 藍本をいづれに求むべきか

第二十一 亀背に銘文の因由
 一一三 なぜ亀背に銘文を記したのか/一一四 経典の伝来に先行した思想

第二十二 結びの言葉
 一一五 結語
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