1986年　四六判　P127　カバー背上端少イタミ　天汚れ

“本書は、ロラン・バルトによる「ソレルス論」６篇からなっている。『ドラマ』や『数』『H』など、ソレルスの書物が刊行されるたびに、バルトはこれらのエッセーを、《クリティック》や《テル・ケル》に発表した。最後に執筆された「対話」を巻頭に置き、つづいて「撃・詩・小説」「相続への拒否」などの論考を年代順に並べ、終りはコレージュ・ド・フランスの講義でしめくくる。この構成は、ソレルスの文学的冒険を辿ると同時に、度重なる「方向転換」にもかかわらず、バルトがいかにソレルスの忠実かつ理想的な読み手であり続けたかを示している。エロティスムに満ちたソレルスの《エクリチュール》の意味を明示した本書は、テクストと批評の問題、作家と読み手の関係など、今日の文学的核心に迫っている。”（カバー裏紹介文より）

目次：
対話
劇・詩・小説
相続への拒否
肩ごしに
状況
振動

原注
バルトとソレルス―訳者あとがき