昭和44〜45年初版 四六判 各巻全体に経年によるヤケ、イタミ 函背濡れ跡 本体元パラ時代シミ、端破れ 月報付
“繊細な美感がおりなす孤独な青春の詩”(帯背紹介文)
【第1巻 小説I】
昭和44年初版 P803 帯スレ、濡れ跡
目次:
バンドの休暇/安南の王子/仮装/娼婦/歌束/昼の花火/春の華客/煙突/猿/遠い青空/頭上の海/日々の死
解説(奥野健男)
月報:
三田文学編集の頃(内村直也)/山川君のこと(村野四郎)/「日々の死」の頃(真鍋博)/山川方夫さんのこと(川上宗薫)/十年前の批評(浅利慶太)/「文学共和国」のころの山川(若林眞)/海の香り(田久保英夫)
【第2巻 小説II】
昭和44年初版 P536 帯ヤケ、背上端イタミ 本体元パラ一部欠損
目次:
演技の果て/その一年/帰任/海の告発/画廊にて/にせもの/ある週末/海岸公園/軍国歌謡集
解説(金子昌夫)
月報:
生来の心の優しさ(北原武夫)/遠い日々(白井浩司)/にがい人生感覚(城山三郎)/悲運(岡富久子)/巴里にて(佐野繁次郎)/私のセンチメンタルジャーニー(桂芳久)
【第3巻 小説III】
昭和44年初版 P575 本体元パラ一部欠損
目次:
猫の死と/街のなかの二人/外套の話/夜の中で/月とコンパクト/夏期講習/愛のごとく/夏近く/旅恋い/煙突/「別れ」が愉し/最初の秋/千鶴/ゲバチの花/展望台のある島/春の驟雨/Kの話/遅れて坐った椅子
解説(安岡章太郎)
月報:
山川という男(佐藤朔)/悲運ではあるまい(進藤純孝)/山川さんの朱筆(虫明亜呂無)/回想(丸谷才一)/追想(竹西寛子)/山川方夫と「着」状態(田中倫郎)
【第4巻 小説IV 戯曲・放送台本】
昭和44年初版 P625 帯背ヤケ、濡れ跡
目次:
十三年/お守り/ロンリー・マン/箱の中のあなた/予感/待っている女/恐怖の正体/博士の目/赤い手帖/蒐集/ジャンの新盆/夏の葬列/はやい秋/非情な男/菊/メリイ・クリスマス/愛の終り/暑くない夏/トンボの死/社内旅行/新年の挨拶/カナリヤと少女/朝のヨット/歪んだ窓/他人の夏/邂逅/クリスマスの贈物/なかきよの/大人のつきあい/テレビの効用/相性は―ワタクシ/あるドライブ/夫婦の仲/三つの声/偶然に乾杯!/もっとも安楽な椅子/“S・M・A”の秘密/未来の中での過去/ある幸福/蛇の殻/頭の大きな学生/クレヴァ・ハンスの錯誤/昭和の雛人形/僧侶の夢
埴輪/朝の真空/音の檻・けものの声/不知道 ぷう・ちい・たお/叱られる
解説(曽野綾子)
月報:
山川君の人柄(戸板康二)/山川方夫君の放送劇と私(蟻川茂男)/放送劇の想い出(西島大)/山川方夫のこと(藤田敏雄)/山川方夫とショート・ショート(小林信彦)
【第5巻 エッセイ】
昭和45年初版 P531 帯背ヤケ、上下端イタミ
目次:
エッセイ1
灰皿になれないということ/「文明」の無力さと「力」とについて/「民主主義」の確認/“自由”のイメージ/国語審議会は解散すべきである/永井龍男氏の「一個」/サルトルとの出逢い/早春の記憶/『われらの時代』について/『悲の器』について/『文学と詩精神』について/『町っ子』について/『マリアの首』について/『蠍を飼う女』について/『サンド・ストーム』について/西島大について/江藤淳について/中原弓彦について/曽野綾子について/石原慎太郎について/後記
エッセイ2
わが町・東京/借用未遂/女の町・午前二時三十分/熊公とカルパス/新鮮・以前/山を見る/神話/「日々の死」の銀座/正常という名の一つの狂気/恋愛について/商売熱心ということ/感想一束/弱むしたち/日劇について/今年の言葉/謎/麻美子と恵子と桐子の青春/女性について/あの頃/海を見る/「古代」再訪/「ザ・タリスマン」白書/半年の後/日南海岸/わがままな由来/一通行者の感慨/私の良妻論
映画評論
映画批評家への公開状/目的をもたない意志/映画は映画である/『情事』の観念性/中途半端な絶望/増村保造氏の個性とエロティシスム/『素晴らしき恋人たち』について/『フラワー・ドラム・ソングソング』について/『二十歳の恋』について/気ままな楽しみ/『去年マリエンバートで』への一つの疑問/『かくも長き不在』について/「シルヴィ」の幻/『肉体市場』その他について/『尼僧ヨアンナ』について/『恋や恋なすな恋』について/『オルフェの遺言』について/『憎いあンちくしょう』について/『キングコング対ゴジラ』について
トコという男/動物の秘密/デパートにて/二人の同一人物/アルス・アマトリア/人間の条件/ヘンな日本人/嘘八百の真実/“健全”な心配/行動の理由/“恐怖”のプレゼント
山川方夫と私(江藤淳)
年譜(坂上弘)
月報:
山川君の思い出(山本健吉)/嘉巳ちゃん(梅田晴夫)/山川氏のこと(遠藤周作)/片隅の追憶(十和田操)/山川さん(谷川俊太郎)/「ボン」時代の思い出/映画と山川(小池晃)/山川さんにおける「死」(高橋昌男)/素顔(岡田睦)